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05/05/29 10 47 13 ID ZGNqG5dV あたしはサラ。今は大学院生として勉強している。 自分の将来に必要な知識を得るのは楽しい。 でも格闘も同じくらい好き。そう世界格闘トーナメント で会った仲間達も…晶、パイ。アオイ、影丸、舜のお爺さん… そしてジャッキー兄さんも大好き。 それにあいつがいる。今日はあいつに会える。そういえば久しぶりよね。 私の大学にあいつが来る…だから今日、念入りにメイクして出掛けてみたの。 「んっ……あ、……あんっあんっ…」 「声出すなよ…サラ、誰か来たら…やばいじゃん…」 「あっ…もぉ…こんなとこでしなきゃいいじゃな……あああっ!!」 …にゅちゅぬちゅぬちゅ…ぬぷっ… 私は、真昼間から男に貫かれている。しかも場所は大学のトイレだ。 トイレは最上階のフロアにある。殆ど使っていない所なのでフロアには誰もこない。 しばらく誰もこないのは都合がいい。……でも、あまり大声は出せない。 その危険な状態が、私の快感を増長させている。 「だ、ダメっ……いっちゃう……んんっいくぅ…!」 服は乱れ、胸が露出してる。男は乳首をいやらしい動きで弄っている。 そして後ろから激しく 突かれているアソコからは、イヤラシイ音と愛液を飛び散らせていた。 …ぐちゅぐちゅ、ぬぷっぬぷっ… 私のアソコの肉壁を抉る太く脈打つモノが出入りする。次第に速度を上げると 私の快感は頂上まで届きそうになる。 「イク?もう?やらしいな、さっきからもう2回もイッて……うはぁっ…」 きゅっと締め付ける私のアソコ。太さが快感となって私の体を駆け抜ける。 「んっ、僕もイク……出すよ!!」 「あっ!んっ!イッちゃうっ!!」 ぱんぱんぱん!!! 「「ぁああああああ!!」」 激しく肌のぶつかる音が響いたと思うと、私とあいつは同時にイッた。 私の中に、白く熱いモノが注がれた。 私とあいつーリオン・ラファールは同じ格闘仲間だ。 世界大会ではよく会う仲間の間では仲がいい方かもしれない。 というよりも、私たちは気が合っていた。もっともその関係は兄さんには秘密。 気が合っているだけで、別に彼氏彼女の関係ではない。今はただのセフレかもしれない。 でも… 乱れた服を整えながら、リオンが私にキスをくれた。 「やっぱ、サラって最高だよ。僕に合うんだよね」 ネクタイを直してやりながら、ジロっと私は彼を睨んだ。 「誰かと比較してるの?どうせ、昨日はアオイに会ってたじゃない。やらせてもらえなかったからこんな所で? 誰かに…ううん、兄さんにでも知られたら…」 「いーじゃん。サラだって喜んでたくせに」 と言いながら、ブラウスの上からまだ敏感なままの胸の突起を撫でる。 「ぁあ…もぉ!スケベ!!」 「ねぇねぇ、今日うち来てよ。どーせ、午後は講義がないんでしょ?」 「…ムリ。レポートを作成しないといけないから、抜け出せないよ…」 「堅いなぁ。なんでだよー、適当な理由を付けて抜ければいいじゃん」 リオンがむくれる。その顔はまるで子供だ。 「もうしたじゃない。夜までしたいわけ?」 「うん」 「バカじゃないの。リオン、あんた何歳よ」 「2×」 「性欲バリバリの時期は過ぎたと思うけど」 「僕の身体はいつでも、サラにはオッケーだよ」 「もぉ…とにかく今日はダメ。また今度行くから」 もう一度断ると、リオンはちぇっと呟いてトイレの個室のドアを開けた。 先にリオンが講義に戻る。同時に戻ると怪しまれてしまうかもしれないからだ。 恥ずかしいのではない。関係者が真昼間から情事なんて・・・兄さんに知られたくないの。 私は一人トイレに残っていた。 鏡に写る私の顔は凛として整っている。凄く綺麗だと皆は言う。 「…けっこう疲れた顔をしているのにね」 バッグから化粧箱を取り出し、メイク直しをする。アイシャドウを丁寧に塗る。 リオンは私のふっくらとした唇が好きだ、とフェラチオしてる時に言ってくれた。 その唇は、せっかく綺麗にラインを引いてグロスを塗ったのに、 彼のキスが激しくて取れていた。 唇を触る。キスを思い出す。 切なくなると同時に体の奥からトロリとイヤラシイ液体が零れた。 スカートの上から下着に触れる。 細い紐で結ばれたショーツのアソコの部分が濡れた感触。 それが私のか、リオンのかはわからない。 さっき、2回もイッたばかりなのに。さっき、性欲旺盛なあいつを笑ったばかりなのに。 本当は私が一番いやらしいかもしれない。 もうこんなに、リオンが欲しいなんて…。 軽薄だけど年下。しかもお坊ちゃんだから自己中心。それなのに… 私は彼が好きになっている。肉欲だけの関係じゃなくて、私を……… 彼がこの大学にいるのは交換留学で来ているから。っと言うよりは私に会うためらしい。 兄さんは最初聞いた時激怒したけど、私が彼に興味がないと言ったら納得してた。 嘘だけど… 図書館でレポート作成中に彼からメールが来る。 『これから食事に行かない?いい店知っているんだ』 こっちに来たばかりなのに、よく知っているのね。半分にやけながら 私は携帯の画面を閉じ、またノートにペンを走らせた。 ベッドのスプリングが軋む。 「サラ……もっと腰振って……うっ……いいよ」 騎乗位で私はリオンを攻め立てる。リオンも下から突き上げるのを止めない。 結合した箇所からいやらしい液がリオンの体に滴り落ちている。 「あんっあんっ!…あんっ、リオン…」 いきなり濡れたクリ○リスをつまむ。 「ひゃぁ!や…だめ…」 「ほら…足立てて。サラのスケベなおま○こ、見せて」 素直にM字に開く。リオンは言葉責めが好きだ。そして私はそれに弱い。 「僕が入ってるの丸見えだよ。ま○汁が泡立ってる…サラは淫乱だなぁ…」 「やん……それは言わないでぇ……リオン、ね…突いて…」 くるりと上下反対になり、リオンが私の足を抱え、 そのまま肩を抱く。ぴったり密着した体位で、ラストスパートに入る。 「サラ、ちゃんとお願いして?何して欲しい?」 「ああん…リオンのおっきいのでサラのいやらしいおま○こ、いっぱい突いてぇ……」 注釈しておくが、今夜は二人ともけっこう飲んでいた。 私は結局あれからリオンに押される形で一緒に食事をした。 お酒が入ってると、私は恥ずかしい言葉が無理なく言えてしまう。 「どう突いて欲しいの?…もっとエッチな言い方しないと抜いちゃうよ?」 「あん、抜いちゃいやぁん…」 「ほら、言って?エッチな言葉、いっぱい使って……しないよ?」 リオンは軽くキスしながら、少しだけくちゅっ、と突いた。 「あぁ…リオンのおっきいおちん○んで、 サラのグチュグチュま○こ、もっとグチュグチュにして ……奥までいっぱい激しく突いて、おま○こにいっぱいザーメンちょうだい…! あああっ!激しいっ……!!あんあんあんっ!!!」 耳元にリオンの荒い息を感じながら、私は一気に昇りつめた。 一瞬遅れてリオンも達した。しばらくきつく抱き合う。私の痙攣している体を、優しく撫でた。 ふうっと大きく息をつき、リオンが私の上から横に移動して、また抱き寄せた。 「もっかいしてもいい?」 「ダメ。アソコがヒリヒリしてるもん。リオンだって疲れたでしょ? だってもう3回もしたんだよ?」 実は、リオンの部屋に入ってからすぐ絡み合ったのだ。 リオンはお酒が弱いと言いながら、玄関に着くとすぐ私を押し倒した。 断れない自分も悪いけど…結局彼を受け入れ絡みあった。 「うんうん……サラとなら何回でも出来る……」 とか言いながら、彼の目は閉じかけていた。腕を伸ばして、リオンの顔を胸元に寄せる。 子供の様に、私の胸に顔を埋めた。 「サラ………好きだよ………………」 「はいはい。一休みね」 頭をぽんぽんと叩くと、リオンは指で乳首を弄りながら寝息をたて始めた。 リオンは、セックス中「好きだ」と言っていた。 言われる度に、嬉しくなり期待し、そして悲しくなる。 何時まで彼とこの関係が続くのだろう… 私はある種の不安に怯えていた。 でも、この時は知らなかったの。ジャッキー兄さんが部屋の玄関に来ていた事を…
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Knight of Nights ◆shCEdpbZWw ――夢を見た。 随分と昔のことのように思えた。 なにせ、俺が道を行けばその不吉な体に罵詈雑言を浴びせられていた頃だ。 罵詈雑言だけならまだよかった、ガキどもが悪魔退治ごっこでもしているかのように石を投げつける時だってあった。 俺の身体は生まれつきこんな真っ黒なものだった。 まだガキだった頃は、どうして俺がこんな目に遭わなきゃいけないのかが分からなかったな。 俺は成長するにつれて、俺をこんな目に遭わせた人間どもを、俺をこんな体に生んだ親を、境遇を呪ったりもした。 だが、呪っていたところで状況はまるで変わりゃしなかった。 矛先を向ける先を見失った俺は、次第に何もかもがどうでもよく思えるようになった。 俺の一生は、生きとし生けるもの全てに疎まれ、憎まれ、蔑まれ……そう定められているのだと、諦めた。 孤独なその環境こそが俺にとっての楽園であり、その方が気楽なんだ、そう思っていた。 自分以外の誰かのことを思いやることなんて、面倒で仕方が無かったし、考えたことさえなかったかもしれない。 夢の中で一本の手が差し伸べられた。 この手は……忘れるものか。 街の片隅で傷ついていた俺を抱き寄せようとする、その男の腕を。 俺に石を投げつけた奴らと比べると、妙に頭身が大きなその男の腕を。 アイツは売れない絵描きだった。 誰にも相手にされず、それでもなお自分の描きたいものを一心に描き続けた男だ。 僕らは似た者同士だな、そんなことも言っていたっけな。 冗談じゃなかった。 アイツの境遇がどうだか知った事じゃないが、俺の楽園にずかずかと足を踏み入れてきた侵略者、最初はそう思っていた。 だから、俺を抱きかかえようとするをアイツの腕の中で暴れ、その手を跳ね除け、爪を立てたりもした。 今にして思えば、アイツの商売道具に傷をつけたわけなんだよな……ちょっと悪いことしたな、と思う。 そんな俺の抵抗などお構いなしに、アイツは何度も何度も俺の前に現れては懲りずにその手を差し伸べて来た。 いったい何を考えていやがる、ってのが率直な印象だった。 俺の皮でも剥いで三味線でも作る気か、あるいは保健所から送り込まれた刺客なのか。 はたまた魔除けのグッズにでもして商標登録でも取るつもりか、そういう穿った見方しか出来なかった。 最後はもう根負けだったのかもしれない。 俺を抱き寄せて頬ずりしてくるアイツのことを正直キモいとは思いながらも、観念したんだ。 もう煮るなり焼くなり好きにしてくれ、って感じだった。 優しさだとか温もりだとか、そんなものの存在を信じられなかった俺が、初めてそれらを身に受けた瞬間だった。 人々が忌み嫌う俺の黒い毛並みを、アイツはこよなく愛してくれた。 「ホーリーナイト」なんて大層な名前まで俺によこしてくれた。 意味はなんだと聞いたら「黒き幸」だってよ、不吉だと蔑まれた俺に随分と皮肉めいた名前じゃないか、気に入ったぜ。 アイツは俺のことを何度も何度もキャンバスに描き続けた。 それ自体は悪い気分じゃなかったが、元々大して売れてもいないアイツの絵はますます世間に相手にされなくなっていった。 その日暮らしという言葉がまさにピッタリだったが、まぁそんなことは俺にとっちゃ慣れっこだったんだけどな。 でも、ただでさえデカい図体のアイツの身体は見るも無残にやせ細っていった。 食っていくためには別の絵を描くことだって出来たはずだった……が、アイツはそれをしなかった。 アイツが今わの際に俺に託してくれたことがある。 故郷でアイツの帰りを待つ恋人に手紙を届けてくれないか、と。 冷たくなって、二度とその目を開けなくなったのを看取ってから、俺は飛び出したんだ。 そして―― * * * 「アピャーッ!?」 腹を貫くような激しい痛みに襲われて俺は飛び起きた。 また痛みで意識が飛んでしまいそうになるのを何とかこらえる。 「ぐっ……俺は……いったい……?」 首を動かすのも億劫な状態だったが、今の状況を確認しなきゃならない。 視界に入ったのはメガネをかけたオッサンと、その後ろでなんだか所在なさげにボンヤリとしている猫だった。 「おや、気が付きましたか。今、手当てをしますからね」 そう言うとオッサンは「マキ○ン」と書かれた容器を俺に押し当てる。 中身は消毒液なんだろう、またさっきと同じ突き抜けるような痛みが俺の腹を走り抜けた。 「ぎゃおおおん!?」 思わず情けない叫び声をあげてしまった。 耐え切れない痛みに、思わずジタバタと身をよじろうとする俺を、オッサンががっちりと押さえつける。 「動かないでください、ちゃんとした手当てが出来ませんから」 そう言いながらまた「マ○ロン」を持った手を俺の方に伸ばして来る。 ふざけるな、誰がそんなこと頼んだって言うんだ……と口にする前に三度痛みが走る。 「ぶるぅぅあぁっ!?」 もういっそこのまま殺してくれ、と思うほどの痛みだ。 恐る恐る腹の方に視線を向けてみると、何をどうやったらこんな風な傷が出来るのかと思うほどに俺の腹はただれていた。 切り傷でも、刺し傷でもない、じわじわと広範囲にわたって感じる痛みの下からは、ジワジワと血が染み出してきている。 「君を見つけたのが襲われてすぐで良かった。少しでも遅れてたら危なかったかもしれませんよ」 オッサンがそう言うのを聞き、俺はようやく何があったのかを思い出すことが出来た。 スーツを着込んだ、目の前のオッサンとは別の男に出会ったことを。 殺し合いに勝ち抜いて世界を美しくするという願いを叶えるんだという世迷言を聞かされたことを。 そして、そいつが妙なバケモノを繰り出してきて、抵抗空しく変な攻撃を受けたことを。 (クソッ、つーことは、俺はあのバケモノにやられた、ってわけか……!) 痛みに耐えるのも兼ねながら、俺はギリッと歯ぎしりする。 それでもなお俺が生きてる、ってことは……殺されそうになったところにこいつらがやって来た、ってことか……? 「心配いりませんよ、あの生き物を操っていた男はもうここにはいませんから」 俺の心を読んだかのように、オッサンが話す。 そして、口を動かしながらも、手にしたガーゼで俺の腹を丁寧に処置し、最後にクルクルと包帯を巻きつけていった。 「これでよし……と。これで命の心配をすることは無くなったと見ていいでしょう」 ふぅっ、とオッサンが自分の額の汗を拭った。 為すがままにならざるを得なかった俺の身体にはその黒い毛の中にいっそう目立つ白い帯が巻かれていた。 これじゃ、闇夜に溶け込むことも出来ない、目立って仕方ないじゃないか、と俺は内心毒づいた。 「……ホントに? ホントにもう大丈夫ナノ?」 「ええ。しっかり消毒もしましたから、破傷風にかかることもないでしょう」 今までずっと黙りこくっていた猫が、不安そうにオッサンに問いかけた。 声のトーンからすると、コイツは雌猫か。 そんな不安を鎮めるかのように、オッサンは優しく返した。 「……ヨカッタ、ヨカッタよぉ!」 「ぬぅおわっ!?」 次の瞬間、雌猫が駆け寄って俺に抱きついてきた。 衝撃でまた腹に痛みが走るが、そんなのはお構いなしと言わんばかりにギュウギュウと俺を抱きしめてきやがる。 「ヒドイ……こんな黒コゲになっちゃって……」 俺にしがみつきながら雌猫は涙を流し続ける。 ……ってちょっと待てゴルァ、誰の身体が黒コゲだっつーんだよ! こちとら、この黒い毛並みを少なからず誇りに思っているっつーの! 「まったくです。これほどの大ヤケドを負って命があること自体が奇跡と思っていいでしょう」 うおーい!! オッサンもかゴルァ!! 大ヤケドだと思ってんなら、全身に包帯巻きつけてみろってんだよ!! だいたい、全身真っ黒コゲになって生きている生き物がいるわけないだろ、常識的に考えて! チクショウ、こいつら俺の毛並みをバカにしてやがるのか……? 「ワタシ……ワタシ……ギコ君が死んじゃうかと……」 そんな俺の心中など知る由もなく、雌猫がおいおいと泣き続ける。 ……ん? なんでコイツは俺の種族を知っていやがるんだ……? そう思った瞬間に雌猫がまた俺にしがみつく手にギュッと力を籠めたらしく、俺の身体に何度目か分からない激痛が走る。 「はっ、離せゴルァ!!」 痛みに耐えかねて、というのもあったし、知らない奴に抱きつかれて訳が分からない、というのもあった。 俺は痛む体をおして、その雌猫を思いっきりドン、と突き飛ばした。 キャッ、と小さな悲鳴を上げてその雌猫が地面を転がった。 「ゴ、ゴメンね……? その……い、痛かった……ヨネ?」 その瞳を涙で潤ませながら、雌猫が上目づかいで俺を見つめる。 雌猫の一点の澱みもないその目と俺の目が合い、思わず俺は舌打ち交じりに視線を逸らしてしまった。 「気持ちは分かりますが、ダメですよ、しぃさん。あんまり傷に障るようなことをしては」 「……ウン」 オッサンが雌猫を宥めるように語りかけた。 ……ん? しぃ……? どっかで聞いたような……うっ、頭が…… 「……なんなんだよ、アンタらは」 「おっと、これは失礼。申し遅れてしまいました、ギコさん」 このオッサンもか。 何だって俺の種族を知ってやがるんだ? それも、さも俺の名前であるかのように扱いやがって…… 世の中にゃ、俺以外にも山ほどギコ猫ってやつがいるらしい。 それらに共通しているのは、口が悪いことと、反骨精神を持ち合わせているということ。 とりわけ、黒く生まれちまった俺は、周りの環境も手伝ってか人一倍反骨精神が強いという自負はあるんだがな。 「私はいわっちと申します……まぁ、しがないゲーム屋でして」 俺が向ける警戒の視線などどこ吹く風、いわっちと名乗るオッサンがしぃを抱きかかえながら自己紹介する。 ……ゲーム屋? そういやさっき俺を襲った奴もゲームがどうとか言ってやがったな…… 「こちらはしぃさん、君のお知り合いでしょ……」 「……オイ」 いわっちとやらの話を遮るように俺は凄んで見せた。 警戒、というよりももう敵意を籠めた視線をぶつけてやったが、オッサンは怯む様子もない。 抱きかかえられたしぃって雌猫が、意外な物を見るような目で俺のことを見つめていやがる。 「ゲーム屋、っつったな……もしかしてオッサン、アンタは俺をこんな風にした奴の知り合いじゃねえのか? え?」 「それは……」 図星だったのか、いわっちの顔が少しばかり歪む。 ……だけど、それも一瞬のことだった。 すぐに平静さを取り戻したのか、さっきまでと変わらない落ち着いた口調に俺に話す。 「確かに、あの男は知らない仲ではありません」 「いわっちサン……」 「えぇ、大丈夫ですよ、しぃさんが心配するようなことではありませんから」 不安げな表情で見上げるしぃの頭を、いわっちがそっと撫でるのを俺は冷ややかな目で見ていた。 「彼との関係は……なんと言えばいいでしょうかね。 まぁ、一番シンプルに表現するとしたら……そう、ライバル、とでも呼ぶのが近いでしょうか」 「ライバル……ねぇ」 「そうです。時に切磋琢磨し、時に手を取り合い、互いを高め合ってそれを世に還元する……それが私と彼の関係です」 「するとアンタもアレか、あいつと同じように世界を美しくするために俺に死ね、ってか」 俺がピシャリと言い放つが、いわっちは首を軽く横に振るだけだった。 「……いえ、そんなことは。どうやら彼とは道を違えてしまったようですし」 「……へっ、どうだか。口じゃいくらでも言えるからな」 「そんな……ギコ君……!」 まただ。 しぃって奴があたかも俺とは旧知の仲であるかのように話しかけてきやがる。 反発するかのように俺がキッと睨んでやったら、すぐにしぃは視線を逸らして俯いた。 「……言葉だけじゃ信じてもらえるか分かりませんが…… 少なくとも、私たちがそのまま放っておいたら君の命は危なかったでしょう。それは分かりますね?」 「それはまぁ……そうだけどよ」 確かにこのオッサンが居合わせていなかったら、俺は今頃惨めにのたれ死んでいたかもしれないわけだ。 それを思えば、少なくともこのいわっちとやらがさっきの奴と違って殺し合いには乗っていないのかもしれない。 ……だけど、それを額面通りに信じていいのか? 俺をしつこく追い回して保護してきたアイツ以外の奴は、皆が皆俺を忌み嫌っていたんだぞ? そんな俺にアイツと同じような優しさだとか温もりだとかをくれるやつなんてそうそういるわけないじゃねえか。 それこそ、今後は体のいい駒として使われる可能性だって無くは無いんだからな。 「……ともかくギコさん。私たちは殺し合いに乗るつもりはありません。 むしろ、彼のような者たちに対抗し、殺し合いを停めたいと願っているのです。 その為に仲間を集め、時期が来たら……」 「お断りだゴルァ」 俺の言葉に、いわっちがキョトンと目を丸くした。 「大体、さっきから人のことギコだギコだ、ってなぁ…… 間違っちゃいねえが、俺にはちゃんとホーリーナイトって名前が……」 「ギ、ギコ君……? なに言ってるノ……?」 「うるせえっ! ちゃんと名前で呼びやがれ!!」 ……ったく、一体なんなんだよ。 なんで俺はアイツにギコって呼ばれるだけでこんなにイラついてんだ……? 俺の言葉を受けて、またさめざめと泣くその姿がさらに俺の苛立ちを増していきやがる。 ダメだダメだ、助けてもらったのはありがたいが、このままコイツらといても精神的に保たねえ。 俺はスッと立ち上がって、まだ痛む腹に手を当てながらゆっくりと二人に背を向けて歩き出した。 「待っテ! そんな……そんなケガしているのに歩き回ったら……ギコ君、死んじゃうヨ!?」 「だからそうやって呼ぶなっつってるだろーが!!」 振り向いて俺が怒鳴ると、もう雌猫の口から言葉が発せられることは無かった。 呆然自失、といった具合の表情を見せている。 「……俺だって殺し合いなんてさらさらゴメンだ。 だけどな、俺にゃやらなきゃいけねえことがあるんだよ……だから邪魔するんじゃねえ」 口から出まかせだった。 俺としては独りでいる方がよっぽど楽なんだ、今までそうだったし、これからもそのつもりだ。 だけど、それをそのまま口に出しても、はいそうですか、と納得する連中には見えなかった。 アイツならまだしも、それ以外の奴にあれこれと付き纏われるなんて想像したくもねえ。 だから、適当にやらなきゃいけないこと、なんてことをデッチ上げてみた。 いわっちって奴が、俺の決意がもう揺るがない、ということを悟ったような、そんな表情に変わった。 もうこれで俺に構ってくることもねえだろう、そう思い、もう一度奴らに背を向けて歩き出す。 「……助けてくれたのには感謝するぜ。だけど、もう俺には構うな……分かったな?」 そこまで吐き捨てて、一歩二歩と足を進め始めたその時だった。 「……ギコさん!」 背後からいわっちの声が聞こえる。 もう振り向いて怒鳴るのも面倒になってきたぞ、チクショウ。 一瞬足を止めてしまった俺だが、その声を無視して再び歩き始めようとした。 「……君の言うことは分かりました。 君が何を為さねばならないのか、それを聞くのは無粋というものでしょう」 分かってるじゃねえか。だったら、さっさと行かせてくれや。 ホーリーナイト 「ですが、君が『聖なる騎士』の名に違わぬ気骨を持っているのでしたらこれだけは聞いてください!」 俺は動かそうとした足を再び止めた。 「私たちは12時までにテレビを使ってこの殺し合いを停めるよう呼びかけるつもりです! その際に力を結集する為にここ、森林公園に時間を決めて集うことも併せて呼びかけます!」 そこまで言われれば、その後に何が続くかぐらいは俺でも読めた。 「君のやらなければならないことが済んでからでも構いません……! その力をどうか私たちにも貸してほしいのです!」 ∧∧ /⌒ヽ) 「……勝手にしやがれ」 i三 ∪ ¬三 | (/~∪ 三三 三三 そう吐き捨て、俺は森林公園を後にした。 * * * 再びいわっちに抱きかかえられたしぃは、しばらくの間泣き続けた。 大好きなギコが助かったのは嬉しかった……が、その後に自分を拒絶するかのような言葉を浴びせられたことがこの上ないショックだったのだ。 「ドウシテ、ドウシテ……?」 泣きじゃくるしぃを抱え、いわっちはただ優しくその頭をポン、ポンと撫で続けていた。 「……しぃさん」 「……ナァニ?」 依然としてしゃくりあげながら、しぃがいわっちを見上げる。 「……パラレル・ワールドという言葉をご存知ですか?」 「……」 知らない、という言葉の代わりに、しぃはただ黙って首を横に振った。 そうですか、と一つ呟いたいわっちが言葉を並べる。 「簡単に言ってしまえば、色んな世界が同時に存在している、ということでしょうか。 たとえば、恐竜という動物はこの世から滅んでしまいましたが、どこかに恐竜が今でも覇権を握っている世界があるかもしれない。 あるいは、私のような人間ではなく、別の生物がこうして文明を築き上げている世界があるかもしれない。 もっと単純に言えば、私が今ここでコインを投げたとして表が出た時の世界と、裏が出た時の世界が別々に存在するかもしれない、ということです」 「……どういうこと?」 少しばかり落ち着いたしぃが、いわっちに尋ねる。 「……ギコさんは、もしかするとしぃさんの知っているギコさんとは別の世界から来たギコさんかもしれない、ということです」 「……エ?」 「そうでなければ、あそこまで彼がしぃさんに対してあのような応対をするとは思えないのです。 しぃさんから聞いたギコさんは、口は悪いですけれども貴女に対してはあのように邪険に扱うようなことは無かったはず」 そこまで言ってから一呼吸置き、さらにいわっちが続ける。 「……もっとも、しぃさん。恐らくは貴女も私とは別の世界の住人ではないでしょうか?」 「……しぃが?」 「ええ。少なくとも、私の身の回りには貴女のように言葉を話す猫というものは存在しませんから。 ですが、どこかに猫が言葉を使い、文明を築き上げている世界があるとして、そこからしぃさんがやって来たとすれば理屈は合います」 想像だにしなかったことを聞かされ、しぃは思わず黙りこくってしまう。 「それに、クタタンが使役していたあのような生物も……私の住む世界には存在はしていませんでした。 支給品の一つなのでしょうが、それも様々な世界から集められたのだとすれば合点がいきます」 「じゃ、じゃあ……あのギコ君の世界にはしぃが存在していないかもしれない……ってコト?」 「その可能性はあります。見ず知らずの娘にいきなり抱きつかれればああいう反応も無理なからぬことかもしれませんねえ」 しぃは寂しさに囚われていた。 黒コゲになってしまったけれども、あのギコ猫が自分の知るギコ猫とは全く別の存在であること。 そして、あのギコ猫には自分にまつわる思い出などそもそもが存在しないということ。 見た目は同じなのに、そんなことが本当にあるのだろうかという思いを抱いていた。 いわっちの言うことも推測でしかないが……さっき見かけた怪物もしぃは見たことが無かったのだ。 とするならば、やはりさまざまな世界から参加者のみならず武器が集められているということを意味する、しぃはそう思った。 それはつまり、パラレルワールドの存在を認めることでもあり、あのギコ猫が自分とは何の繋がりもない赤の他人であることも認めざるを得ないことだった。 (デモ……) しぃは心優しい。 たとえ自分のことを知らなくても、たとえ先刻のような扱いを受けたとしても。 黒いことを除けば自分のよく知るギコ猫を放っておくことが出来なかった。 出来ることならば、いわっちを置いてでもギコ猫の下へと駆け寄りたかった。 そこでどんなに邪険に扱われようとも、連れ添って歩いていきたかったのだ。 だが、それは自分をここまで守ってくれたいわっちとの決別を意味しかねないことをしぃは承知していた。 その選択を取れないのもまた、しぃが心優しい所以である。 「……大丈夫ですよ、しぃさん。ギコさんを信じましょう」 しぃの心中を知ってか知らずか、いわっちがしぃを励ますように声をかける。 「ギコさんには私たちの方針もお教えしました、テレビを使って停戦を呼びかけることもです。 それならば、私たちがすべきことはなんでしょうか?」 「……それまでに仲間と情報を集めて……テレビ局に行くコト?」 「その通りです。ギコさんにやらなきゃいけないことがあるのと同じように、私たちもやらなきゃいけないことが多いのですから」 そう言ったいわっちが辺りを見回す。 漆黒の闇に包まれた森林公園の空に、ほんの僅かであるが光が射してくるのをいわっちは感じ取った。 「朝も近いですね。今しばらく仲間と情報を集め、テレビ局へと向かうことにしましょう。 随分寄り道も長くなってしまいましたしね」 「ウン、分かったヨ」 小さな手でしぃが涙を拭う。 そして、ギコ猫が向かった方角にもう一度視線を向け、その後で今出来る精いっぱいの笑顔を作っていわっちに向ける。 いわっちもまた、それに応えるように笑顔を作る。 それから二人はギコ猫とは逆の方向へと足を進め始めたのだった。 【C-2/森林公園/早朝/一日目】 【しぃ@AA】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、不明支給品(1~3) [思考・状況] 基本:皆死んじゃうのはイヤ 1.ギコ君が心配だけど頑張らないと…… 2.カイブツ(ネメア)がコワイ…… 3.パラレルワールドってなんだろう? 【いわっち@ゲームハード】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、モデルガン@サバゲ、不明支給品(0~2・本人確認済み) [思考・状況] 基本:殺し合いをやめさせる 1.色々な人に情報を訊きたい 2.反抗の手はずが整ったらテレビ局からダイレクトを行う(遅くとも12時までに) 3.様々な異世界から人や物が集められているのでは……? ※12時までにテレビ局で仲間集めを行うことをギコ猫に宣言しました。その際の集合場所は森林公園になります。 * * * 俺は森林公園を出た。 これといって行く宛てはない。 今は闇夜を駆けるだけの体力も残っていない。 ただトボトボと彷徨うことしか出来なかった。 俺は不器用だ。 優しさだとか温もりを与えられても、それを素直に受け取ることが出来ない。 自分の考えを力でねじ伏せられたとしても、それであっさりと生き方を変えることだって出来ない。 (そんなケガしているのに歩き回ったら……ギコ君、死んじゃうヨ!?) 脳裏にさっきの雌猫の声がリフレインする。 あのしぃって奴はなんだって俺にこうまで構おうとするんだ……? ……俺は何か大事なことを忘れているような気がする。 そもそも、俺はどうして最初に会った麻呂のような奴を知っていたんだ……? 次に出会ったお断り野郎は……どんな名前だったっけか……? そして、あのしぃって雌猫は……? 頭が痛くなってきた。 殺し合い以外にも、今の俺には訳の分からないことだらけだ。 「勘弁してくれよ……休ませてくれ……」 今は頭も、身体もどこかでゆっくりと一人で休めたかった。 昔のように、誰にも邪魔されない寝場所を求め、少しだけ明るくなった街を俺は歩き続けた。 【C-2/森林公園付近/早朝/一日目】 【ギコ猫@AA(FLASH「K」)】 [状態]:打撲(小)脇腹のダメージ(中、治療済)、疲労(大) [装備]:サバイバルナイフ@現実 [道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、ランダム支給品0~1 [思考・状況] 基本:生存優先 1:とりあえず休ませろ 2:本能に従って生き残る…のを否定されたがどうしろってんだよ…… 3:仲間なんて煩わしいので作るつもりはない……が、いわっちの言うことは一応覚えといてやるか 4:しぃ……? うっ、頭が…… 5:磨呂、お断りします(名前未確認)、モッピー(名前未確認?)クタタン(名前未確認)を警戒 6:ひろゆきはマジで逝ってよし ※ギコ猫と特に関係が深いAAの記憶(とりわけ「K」に出演していないAA)が抜け落ちています。 しぃ以外の記憶については次以降の書き手の方にお任せします。 ※いわっちがテレビを使って停戦の意思を呼びかけることを知りました。集合場所が森林公園になることも把握しました。 ※コロちゃん@家族が増えるよやったねたえちゃん が破損しました。壊れたまま森林公園に落ちています No.54 夢で逢えたら 時系列順 No.58:地面に寝そべる獅子を見た No.56 調査未だ足りず 投下順 No.58:地面に寝そべる獅子を見た No.36 すべては、セカイ動かすために。 いわっち No.75 アクシデントは突然に No.36 すべては、セカイ動かすために。 しぃ No.75 アクシデントは突然に No.36 すべては、セカイ動かすために。 ギコ猫 No.81 迷える心
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ステマ ~Stealth Murder~ ◆shCEdpbZWw 巛彡彡ミミミミミ彡彡 巛巛巛巛巛巛巛彡彡 | i フッ | ⌒ ⌒ | | -・=- , (-・=- | (6 ⌒ ) ・ ・)( ^ヽ | |. ┏━━┓ | あーあー、まったくかなわんわー ∧ | ┃ヽ三ノ ┃ |/\\ヽ ┗━┛ ノ/ \ \ヽ. ─── /|\ ノ7_,,, 、 (⌒、"⌒ソ⌒ヽ- イノ `、 ( ィ⌒ -'"",う ~''(_)(_)(_)(_)ソ-ィ ヽノ ,イ^ _ヽ /`、_, ィ/ ヽ ヽ─//,ィ'"/ / `、 ) / / i 愚痴るようにして関西弁の男が起き上がる。 プロ野球選手、中村紀洋――御年39歳。 高校時代には無名の公立高校を甲子園へと導き、プロでは390本のアーチを描いてきた。 ほんの僅かとはいえ、メジャーのグラウンドにだって立った、そんな一流のアスリートだ。 にも関わらず、世間の彼に対する風当たりは冷たい。 彼に付き纏うイメージは幾度と無く行われた"銭闘"行為などからくる黒っぽいものであった。 だが、そのことを彼は気にも留めない。 39歳の自分がプロ野球の舞台で第一線で働けるのももう残り僅かという自覚があった。 超一流の証である400本塁打、そして2000本安打にもう一歩というところまで迫った今。 彼は「ノリさん」という名の持つブランドイメージをそんな黒さを吹き飛ばすほどの輝きを持たせねばならぬと考えていた。 そのためには懐に憂いを感じることなく野球に打ち込めるだけの収入は必要不可欠だ。 引退後の身の振り方も定まっていない今、プロとして"カネ"にこだわる彼の姿はある意味で正しい。 チームは今年も惨たらしく負けを重ね続けた。 それでもなお、プロである以上は最高の状態でグランドに立ち続けねばならない。 リターンにこだわるプロだからこそ、そこに至るまでの準備だって当然手は抜けない。 だからこそ、消化試合だった残りの試合や秋に控えるキャンプでもう一度鍛えなおそう。 ノリさんはそう考えながら自宅で眠りについた……はずだったのだ。 ……が、気がついたら何やら訳の分からない場所にいて。 そこで唇の特徴的な変な男に殺し合いをするように命じられ。 まるで見せしめにでもするかのように3人が殺されるのを見て。 そしてまたそこで意識が飛んで現在に至る。 「何でワイがこんなことに……」 思わず愚痴るノリさんだったが、そんなことで状況が好転するわけがない。 何せ、口にした通り自分が殺し合いに巻き込まれる心当たりなんてないからだ。 プロ野球の世界はある意味で生存競争である。 レギュラーの枠を巡って……それはつまり自らの生活、いや人生を賭けての争いだ。 そんな世界に20年以上身を置いて生き残ってきたノリさんとはいえ、本当に生命を賭けての争いなど経験が無い。 「と、とにかく……誰かに襲われたらたまらんからな」 自分から打って出るにしろ、あるいは向かってくる敵を迎撃するにしろ。 手持ちのカードを確かめてみないことには話が始まらない。 早速ノリさんが傍らのデイバッグに手を突っ込んだ。 「何やこれは……名簿、か?」 ズラリと65人の名前が連なった名簿を手にノリさんは首をかしげる。 それもそのはず、「中村紀洋」で探したところでその名前で彼は掲載されていないのだから。 数分名簿とにらめっこをしたノリさんは、ようやくその他の名前が凡そまともな人間の名前でないものが多いことに気づく。 「どうなっとるんや……? こんなやる夫やらクマーやら……よ、よるかみつき……か? とにかく普通の人間の名前とは思えん名前ばっかりやないか」 そこに気づいたノリさんは、ようやく自分の名前と思われる「ノリさん」にあたりをつけた。 「つーか、まず間違いなくこれがワイのことやろな。 まったく、面倒くさいことしおって……」 たかだか自分の名前を探すだけで手間取ったノリさんに苛立ちが募り始める。 しばらくそのふざけた名簿と格闘するうちに、あるひとつの名前に目が留まる。 「……これって、もしかしてあいつのことやないか……?」 ノリさんが指差す先にある名前は「加賀」だった。 「なんであいつも殺し合いさせられとるんや……?」 ノリさんは自分と「加賀」の共通点を必死に思案する。 つまり、ノリさんの脳内はこうだ。 確かに「加賀」はベイスターズのチームメイトだ。 だが、ポジションも違えば年齢もかなり離れており、その他大勢のチームメイト、それ以上でもそれ以下でもないのがノリさんの認識だ。 そんな二人がこの殺し合いの舞台に呼び出されている……それが意味するものとは……? ひとしきりうむむ、と唸ったノリさんではあったが、 「ダメや。全然意味が分からへんわ。 ……まぁ、ワイの知ってるのはこいつくらいしかおらへんしな。 あいつに死なれたらウチのブルペンは本気でヤバいし、何より寝覚めが悪いからな……」 ……というわけで、ノリさんは当面の目標を「加賀」との合流に定めることとした。 これが壮絶な勘違いであることを彼はまだ知る由も無い。 この場に呼び出されているのは、横浜DeNAベイスターズの中継ぎ・加賀繁投手などではない。 太平洋戦争において主力空母として活躍した航空母艦「加賀」であるのだ。 「……って、アカンアカン。こんな名簿なんかに時間取られてしもたわ。 まず、武器や武器! 丸腰は勘弁してほしいからな」 思い直したノリさんが再びデイバッグに手を伸ばした。 しばし、ゴソゴソと中を漁るノリさんだったが…… ぬめっ。 妙な弾力とひんやりした感触を覚えたノリさんは、思わず驚いて手を引っ込めてしまう。 「な、何や……?」 再び恐る恐るデイバッグに腕を突っ込んだノリさんは、えいやとばかりにその妙な何かを取り出す。 「……」 掌の中にあるものを見てノリさんの顔が引き攣る。 ノリさんの手の中にあったもの、それは…… どう見てもこんにゃくです、本当にありがとうございました。 「ちょっ、ふ、ふざけんなや……! おま、こんにゃくでどうやって殺しあえっちゅうねん!?」 思わずツッコミを入れてしまうノリさん。 そのまま地面にこんにゃくを叩きつけてしまいたくなる衝動をどうにか抑えながら呟く。 「ま、まぁ食糧が他人よりちょっと多い、って思えばええんや、うん」 どうにか気持ちを落ち着かせながらさらにデイバッグに手を伸ばすと、ちょっぴりしっとりした紙が一枚。 「ん? これはこのこんにゃくに付いてきた紙やな? なになに……使い方? ご丁寧にレシピでも付けてくれたんか?」 そう思いながら折り畳まれた紙を開いてみる。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ☆ つかいかた ☆ 1.まず、服を脱ぎます 2.そして、直立不動の姿勢をとります 3.上体を後ろにひねりましょう 4.こんにゃくを片手に持って、あとはお尻をペチン、ペチンと叩くだけ! ◎ワンポイントアドバイス 時間は5分から30分くらいかけてやりましょう! 最初は真顔で、終わりのほうは恍惚感溢れる表情だとグッド! 5.使い終わったこんにゃくは細く切って近くの川に流して供養しましょう! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 巛彡ミミミミミミ彡 巛巛巛彡彡彡彡 | . \、 ,/ #| | 《;.・;》 《;・;.》. .| (6. ⌒ ) ・・)'⌒ヽ6) | ┃iuUuui.┃ ..| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ┃|,-v-、|┃ | < ナメとんのかああぁぁっっ!! \ ヽニニノ / \__________ ヽlー--ーイ γ⌒" ̄ `Y" ̄`⌒ヽ /´ 、 ¥ ノ `ヽ. さすがのノリさんもついにキレた。 思わず説明書をビリビリと破いてしまう。 殺し合いの武器としてこんにゃくが支給された上に、食品を冒涜する説明書を付けられれば致し方ないのだが。 ノリさんは破り捨てた説明書を地面に叩きつけ、さらにそれをひとしきり踏みつける。 興奮して息を荒げたノリさんだったが、次第に虚しさに心を支配されてゆく。 「はぁ……何をやっとるんや、ワイは」 ため息混じりにこんにゃくをデイバッグへと戻す。 そして、何かきちんと役に立つ武器はないのかと再びデイバッグを探ろうとしたその時だった。 「あ、あのぉ……ベイスターズの中村選手……でちゅか?」 語尾は可愛らしい。 ……だが、その声色は明らかに男のそれである。 ぎょっとした表情でノリさんが声のするほうへと振り返る。 そこに立っていたのは自分より同じくらいの年齢と思われる一人の男。 「あっ、すごい、ほ、本物だ」 その目は有名人に会えたという喜びでキラキラと輝いていたのだった。 * * * 巛彡ミミミ彡彡 巛巛巛巛巛彡彡 | | | ___、 ,_,l | =・ニ , 〔・={ |(6 ` _ 」 } | l ┃' ー-=-'┃ はっはっは、それはそれは……しかし、私がいればもう大丈夫ですよ! | 、 ┃ ⌒┃! |`ヽ、 ヽ、 ━━/ /ト、 フ.7 `ヽ、_ / | ~''x‐''''~~ / `ー/ | ,,イ;;;; 、 / | / | / 「さすが中村選手、頼りになりまちゅわ!」 ――プロ野球選手たるもの、ファンの前では紳士であるべきだ、それがノリさんの思いだ。 ファンに見てもらえないことにはスポンサーがついてこない、ひいては自分の報酬へと響いていく。 一度自分のいたチームが潰れた経験を持つ彼は、そのことを痛いほど理解していた。 だから、彼はファンの前ではあくまで紳士だ。その代わり、フロントにはその分もしっかり要求するのであるが。 「中村選手、なんてそんな他人行儀はやめてくださいよ。 こんな状況なんですから、お互い対等の関係でいきましょう」 「え、ええ……い、いいんでちゅか?」 「もちろんですとも。私と貴方は、この殺し合いの場で信頼し合える仲間にならなければいけないのですから」 ノリさんの目の前にいる妙な口調の男は、やはりというかなんというか、殺しに乗る気はないらしい。 一人心細くこのエリアを彷徨っていたところ、誰かの声がしたのでそちらに行ってみたところノリさんに遭遇した、ということらしかった。 ノリさん自身、殺し合いに乗るかどうかを思案していたところではあった。 (ま、ええか。武器もまだ見つかっていない今は殺しに乗りたくても乗れへんわ) それに、自分に対して目を輝かせる目の前のファンが殺しに乗らないのなら、自分もそうしてみるか、と思いつつあったのだった。 「どうです、是非とも私のことは"ノリさん"と呼んでいただきたい。 幸い、名簿にもそうやって載っていることですしね」 破顔一笑しながら目の前の男に語りかける。 見たところ、平々凡々、取り立てて何の力も持ち合わせていなさそうな一般人だ。 なれば、そこは自分がリーダーシップをとって引っ張ってやらねばならない、ノリさんはそう考えていた。 一応それは建前で、本音では自らが主導権を握って動きやすくなりたい、ということもあったのだが。 「は、はい……! それじゃ……ノリさん、よろしくお願いしまちゅ!」 そんなノリさんの思惑に気づく様子もなく、男は嬉々として頭を下げた。 「えー、それで、ですが。私は貴方のことをなんとお呼びすればいいですかね?」 「あたちでちゅか……? みんなからは"ぼっさん"と呼ばれてまちゅわ」 素直な物言いではあるが、ノリさんにはどうにもその語尾が気になる。 (ええ年して、なんちゅう言葉遣いやねん……) なるたけ棘のないよう、柔らかい物腰でそのことをノリさんは指摘してみるのだった。 「なるほど、ぼっさんですね…… と、ところで……その話し方は何かの癖、でしょうか……?」 すると、ぼっさんは慌てたように首と手を振りながら返す。 「ち、違うんでちゅ! あたちだって、本当なら普通に喋れるんでちゅ! でも、どういうわけか知らないけれど、こんな風にしか喋れないんでちゅ!」 泣きそうな顔をしながらぼっさんが弁解をする。 身体能力も人並み、その頭脳も人並みの彼がこの場で科せられた制限……いや、規制とでも言うべきか。 それは、そのコミュニケーション能力に対して規制をつけられてしまったのだ。 「いい年したおっさんがこんな言葉喋ってたら絶対怪しまれることくらい、あたちだって分かりまちゅ! でも……どうしても普通に喋れないんでちゅよぉ……」 ぼっさんがしょんぼりした表情へと変わる。 (ふぅん……そうとしか喋れへんなんて眉唾もんやが……ウソ吐いてる風にも見えへんわな……) うぅむ……と唸りながらノリさんがぼっさんの表情をうかがう。 「……分かりました、ぼっさんの言うことを信じましょう。 わざとそんな喋りをして怪しまれるんじゃ、ぼっさんにメリットが無さすぎますからね。 もし騙そうっていうのなら、もっと上手くやりますよ」 「よ、よかった……ノリさんに信じてもらえて嬉しいでちゅわ」 ぼっさんが安堵の表情を浮かべたその時。 カツン、と小石がアスファルトを叩く音が響き渡る。 その音に驚いたぼっさんがその身を竦め、ノリさんが音のする方へと呼びかける。 「誰や!!」 状況が状況だけに、"きれいなノリさん"の仮面が一瞬外れてしまう。 (いったい何者や……? こいつは殺しに乗っておらんかったが、次の奴もそうだとは限らへんで……) 身構えながら声のする方を睨みつけるノリさんだったが…… 音のする物陰から姿を見せたのは予想外のものだった。 「……お、女の子?」 きょとんとした表情でぼっさんが声を漏らす。 そう、物陰から出てきたのはパッと見10歳くらい、銀髪にゴスロリファッションに身を包んだ少女だったのだ。 「あ、あの……」 か細い声で少女が声を発する。 先ほどの自分の恫喝に怯えたのか、その身を震わせているのを見て、ノリさんはその行いを反省しながら、 「な、なんだ、女の子か……ゴメンね、急に大きな声出しちゃって」 と、再び"キレイなノリさん"モードに戻りながら声をかける。 (こんなガキまで殺し合いをさせられとるやと……? いったいどういうこっちゃ……?) ノリさんは訝しげには思いながらも、こんなところにか弱き少女を放っておくわけにもいかない。 「おじちゃんたちが怖いのかな? 大丈夫、安心して、ね?」 そうして跪きながら、その両腕を大きく広げる。 包容力のある大人であることのアピールだ。 「大丈夫、怖くないでちゅからね?」 ぼっさんも腰を曲げて少女と目線の高さを合わせる。 なんとかして怯えさせないよう、逃げられないよう必死だ。 二人の努力は実を結んだらしく、まだ少しおどおどした様子ながらも少女が物陰から完全に姿を現す。 つたない足取りでトコトコと二人の下へと駆け寄ってくると、そのままノリさんの胸へと飛び込んだ。 「う、うわ~ん! こ、怖かったよ~!!」 そのまま顔を埋め、しばらく泣きじゃくる。 「無理もないでちゅわ。ただでさえこんな真夜中だっていうのに、殺し合えなんて言われちゃったら……」 その心中を慮ってか、ぼっさんがポツリと吐き捨てる。 よしよし、とその頭を撫でながらノリさんが精一杯優しい声色を作った。 「よしよし、もう大丈夫だから、ね?」 「お嬢ちゃん、名前はなんでちゅか?」 ぼっさんの呼びかけに、依然として泣きじゃくりながら少女は答える。 「……ハルトシュラー」 「ハルトシュラー……あぁ、名簿にそんな名前もありまちたね」 得心したかのようにぼっさんがうんうん、と頷く。 一方、ノリさんの心中はこうだ。 (ハルトシュラー……閣下って確かなっとったな。この髪の色からして、どうも日本人じゃなさそうや) そのまま思考の海へとノリさんは飛び込む。 (閣下、とついとるからには、結構な家柄の令嬢とちゃうんか? つまり、もしワイがこの娘を護ってみせたら……) その時はきっと莫大な見返りがあるはず、ノリさんはそう推測した。 なんとも都合のいい推測ではあるが、今は少しでも都合よく考えておきたかったのだ。 「ハルトシュラー、じゃ呼びづらいから、ハルちゃん、って呼んでもいいでちゅか?」 「おっ、それはいいね。ハルちゃんもそれでいいかな?」 そんなノリさんの心中など知る由も無く、ぼっさんが一つの提案を出す。 特にそれを却下する理由も無い、むしろ警戒心を解くためには必要なことだと、ノリさんもそれに乗っかる。 対するハルトシュラーはしばらく無言で二人の顔を交互に見つめた後、小さくコクリと頷いた。 「……いいよ」 なんとかうまくいった、と安堵の表情をノリさんとぼっさんは浮かべた。 「ありがとうね、おじさんのことはノリさん、って呼んでくれていいからね」 「あたちはぼっさんでちゅ、よろしくね」 笑顔とともにぼっさんが握手をしようと手を差し出す。 しばらく迷いの表情を見せた後、ハルトシュラーはその小さな手でぼっさんの手を握り締めた。 「もう怖がらなくていいでちゅよ。おじちゃんたちが、お家に帰してあげまちゅからね」 「……ありがと」 強張っていたハルトシュラーの表情も、少しずつ和らいでいくのを見て、二人は大きく胸をなでおろしたのだった。 【C-4 東側埋立地路上/1日目・深夜】 【ノリさん@なんでも実況J】 [状態]:健康 [装備]:無し [道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、こんにゃく@ニュー速VIP、参加者名簿@現実、不明支給品0~1 [思考・状況] 基本:生き残る、人前では殺しに乗らない 1:ぼっさんと共にハルトシュラーを保護、生還して見返りを狙う 2:加賀を探し出して合流したい ※こんにゃく以外の不明支給品は確認していません ※参加者の「加賀」をベイスターズの加賀投手のことだと勘違いしています 【ぼっさん@ニュース速報】 [状態]:健康 [装備]:無し [道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、不明支給品1~3 [思考・状況] 基本:殺し合いには乗らない 1:ノリさんと共にハルトシュラーを保護 ※会話能力に規制がかけられており、常に語尾がおかしくなっています * * * (……チョロいですわ) 目の前で安堵の表情を浮かべる中年男二人を見て、ハルトシュラーは内心毒づいた。 彼女の正体は時に魔王とも称されるほどのもの、その外見に騙されてはいけないのだ。 彼女自身、パロロワと称して様々な殺し合いを描く者たちの存在は知っていた。 そして、それをなんとも下らぬ児戯であるとして内心見下していたのだった。 ところが、いざ自分がそれに巻き込まれてしまった時に彼女は考える。 殺し合いに乗るのは自分が見下した行いに加担するようで気に食わない。 かといって、座して死を待つのもまた腹立たしい。 創作の舞台は、己が主張を作品に乗せてぶつけ合う一つの戦場である。 話し合いも無くは無いが……それで互いが分かり合えることなど少ないことを彼女は知っている。 それぞれが自分の哲学をぶつけているわけなのだから、最悪平行線を辿る不毛なものなのだ。 そんなところで議論をするくらいならば、作品で自分の思いを語るべきだ。 圧倒的な作品のクオリティを前にすれば、議論など起こらずただ黙ってしまうしかない、そんな光景だってごまんと見てきた。 ゆえに、彼女は最初から誰かと手を組んでこのゲームに立ち向かうことを無謀だと断じていた。 所詮人間など、心のうちでは何を考えているのかは分からない。 見知らぬものと仮初めの同盟関係を結んだところで、それが瓦解すれば一巻の終わりではないか、と。 積極的に殺しに乗るのも気に食わない。 座して死を待つのも腹立たしい。 チームを組んで立ち向かうのは無謀なこと。 おおよそ取り得る選択肢がほとんど塗りつぶされてしまったわけだが、それでも決断しないわけにはいかなかった。 そして彼女は決断する。 死ぬのは論外、かと言って誰かと手を組むのも難しい。 ならば、思惑に乗せられているようで癪だが、生き残るために殺しに回ろう、と。 そこまで考えた時に彼女は一つの事実に気づく。 彼女は「自身の設定を自由に変えることが出来る」というインチキめいた設定を持ち合わせている……はずだった。 だが、適当な武器を召還しようと力を込めても何の反応も無い。 (武器に関しては支給品に限定されているからかしら……?) 無理やり納得させたハルトシュラーは、続いて「自分は100メートルを8秒のペースでいつまでも走り続けられる」、そう自分を設定しようとした。 しかし、走り出してみるとその速度はあまりにも鈍い。外見年齢である10歳の少女のそれとほぼ等しいのだ。 (何よ……自分の設定を変えることが出来ないというの……?) ハルトシュラーは歯噛みする。 拳法の技術や日本刀を用いた剣術に関しては体が覚えているのかもしれないが…… それを発揮するための道具や筋力に乏しい今の自分は、ただの10歳の少女にすぎない。 誰かに襲い掛かられたらひとたまりも無いのだ。 (こうなったら……発想を変えるしかないか) 身体能力が大幅に制限された今、彼女が最大限に生かすことの出来る武器とは何か? それが、この"10歳の少女"という外見である。 相手が殺し合いに乗り、その能力なり技術なり武器なりを持ち合わせているのなら話は別だが。 そうではない穏健派からすれば、自分はまず間違いなく保護の対象になるであろう。 そうして庇護されながら、隙を見てチームを崩壊に導いていこう。 人々の間を渡り歩きながら装備を整え、体力を温存し…… 最後の局面で持てる力を出し切って壁を乗り越え、そして帰還する。 そう決めた彼女の耳に、男の大きな声が飛び込んできた。 「ナメとんのかああぁぁっっ!!」 どうやらすぐ近くに別の参加者がいるらしい。 (……この声の主が殺し合いに乗っているようなら危ないけれど……) 逆にその存在を確かめさえすれば、情報を振りまく好機にもなり得るわけで。 これこれこういう人が武器を振り回していたの、と穏健派に告げればいずれは包囲網が出来るはずだ。 大人が相手なら状況を考えて疑われることもあるかもしれない、が無垢な少女の外見をした自分なら話は別だ。 真実も巧みに織り交ぜて自分の行いを信じさせなければ、いざ裏切る時に失敗しかねない。 (……ここは慎重に様子をうかがうとしましょうか……) 周りを気にしながら声のした辺りを目指したハルトシュラー。 辿り着いた時には既に先客がいたらしく、なにやら会話を交わしているようであった。 殺し合いに乗っているのなら、暢気にお喋りに興じることも無いだろう、彼女はそう推測する。 物陰から様子をうかがった彼女は、頃合いを見計らって足元にある小石を軽く蹴飛ばした。 二人の男の声以外には特に音もしないこの場所では、小石が跳ねる音でさえよく響いた。 狙い通り、筋肉達磨の男が気づいたらしく、こちらを怒鳴りつける。 細工は上々、あとは"無垢な少女"を演じればいい。 そう設定することが出来れば楽だが、それが出来ない以上は口調などに気をつけて振舞わねばならない。 普段のような淡々とした、見た目とは異なる大人びた口調では何かと誤解を生みかねない。 ただ、目の前にいるのは脳髄まで筋肉まで出来ていそうな男と、うだつの上がらない中年男の二人。 あまり頭が回るようには見えないだけに、当面の肉壁としては悪くない、彼女はそう思う。 (最悪、この二人に連れ回されていた、ってことにして乗り換えるという手もアリよね) いたいけな少女を連れ回す二人の中年男。 状況が状況なら社会的に死んでしまう可能性は大だ。 (それが出来なくとも、私に支給されたこれを使えば……) 銃器や刃物の類が支給されなかった彼女が、懐に手を伸ばす。 中には小さな薬瓶が一つ、中は液体で満たされていた――いわゆる毒薬である。 集団に取り付いてそれを中から崩壊させるにはうってつけの代物と言えた。 (よし、行くとしようか) そう呟き、ハルトシュラーは怯える少女の顔を取り繕う。 そして、瞳に涙を浮かばせて二人の男の下へと駆け寄る。 ……彼女がほくそ笑んでいたのを、二人の男は知る由も無かった。 ハルトシュラーは、無垢な心を持つ幼女ではない。 修羅の心を持つ妖女だった。 【C-4 東側埋立地路上/1日目・深夜】 【ハルトシュラー閣下@創作発表】 [状態]:健康 [装備]:何かの毒薬 [道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、不明支給品0~2 [思考・状況] 基本:10歳の少女を演じながら、ステルスマーダーに走る 1:ステルスマーダーとして二人を扇動したい 2:場合によっては毒薬の使用も検討 ※身体能力の一切が10歳の女の子並みに制限されています ※召還術も使えません、自分の設定を変えることも出来ません ※拳法の技術や、剣技は体が覚えていますが、筋力などがついていきません ※毒薬の成分、効果等については、次の方にお任せします 【こんにゃく@ニュー速VIP】 低カロリーの食品として長らく愛されている食品である。 主におでんをはじめとした煮物の材料にされることが多い。 また、2007年秋に香川県高松市在住の女子大生(当時)が提唱した通称「ペチング」と呼ばれる行為も2chでは有名 なお、日本国内で生産されるこんにゃくの9割は 群 馬 県 産である グンマーとの関わりについては……リレーをされる方にお任せします No.21:命も賭けずに殺し合いとな!? 時系列順 No.23:バカとノートと機関銃 No.21:命も賭けずに殺し合いとな!? 投下順 No.23:バカとノートと機関銃 ノリさん No.49 銭闘民族の特徴でおまんがな ぼっさん No.49 銭闘民族の特徴でおまんがな ハルトシュラー閣下 No.49 銭闘民族の特徴でおまんがな
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見てる 私は膝を折らず尻を突き出す姿勢で落ちた いや、落とした髪飾りを拾った。 膝上のミニのチャイナドレスの中は下着は着けてない。 「やだぁ少し壊れちゃった」 そう言いながら埃を払う。 彼の目標は遥かに高く、私が入る隙間なんてない どんなに功夫を積んでも私を見てくれる事はなかった。 でもやっと私を見てくれた それがどんな形であれ嬉しかった。 「ほら、ここ、欠けた所目立つかなぁ?」 晶の前に本当はどうでもいい髪飾りを見せる。 片手は膝に重心を置いてグッと胸元に腕を寄せると 開いた胸元から乳房がこぼれ落ちんばかりに溢れ出る 「……いや……これぐらいならわからないんじゃないか」 そう答える前に小さく晶の喉が動くのが見えた。 ねぇ、ちゃんと見てくれた? そんな事を幾度となく繰り返す私を、晶は頭の中で抱いてくれただろうか? 自分の指を口の中に入れ舌を弄びながらそんな事を想像する。 どんな風に私を抱くの? 唇から唾液を絡ませた指を乳房に這わせ 自分の掌では納まりきれない、それに指を強く食い込ませながら 揉みあげると形を変えながら揺れた…… ぷるるっと震えるように揺れた乳房の先端が頭をもたげ始めると 刺激を与えるように指先で転がす。 「あ、あんっ、あっ…」 もっと、もっと触って…… 彼が男になる所を考えながら身体を責める 「あっ、あっ…はぁっ」 ヌルッと溢れる粘膜で覆われたクレヴァスに指を探らせ 赤い突起を擦るように指の先で刺激する 「ふぅ、んんっ…あぁ」 触れる度に甘い痺れが響き、閉じた膝がゆっくり開いた。 開かれた花弁から受け入れるように溢れる蜜がシーツを濡らしていく 「んんっ、あぁ…」 蜜の流れに逆らって指を沈めると膣壁が絡みつくように奥へ誘う 「あぁ!…っ、イイッ!……もっと…欲しいの」 片手で乳房を刺激しながら、自らの指でかき回すように突いた。 「はぁっ…あっ、あっ……イクッ…晶っ…あぁあっ」 頭を枕に沈めるように首を仰け反らせ、虚ろな瞳が熱っぽく潤んだ。 今日は前ボタンを少しづつ緩めてみた。 晶と組み手の最中 激しい動きに服の継ぎ目が耐えられずに弾けるように胸が躍り出る 「……っやっ!……」 わざと間を置いて両腕で胸を寄せるように隠した。 「やだ……上着貸してよ」 「あっ……あぁ…」 晶は少し呆けたようにしてたが、脱いだ上着を肩に掛けて来た 彼に谷間が見えるように身体を据えると肩に掛けた手が止まる。 「……パイ」 置いた手が熱を帯びてるのが判る。 あぁ、私が欲しいのね きっと喉はカラカラで今すぐに満たされたいでしょう。 ……でもダメ、一度でも抱いたらもう私の事を見てくれなくなる もっと私の身体に焦がれて、頭の中で求めつづけて。 「どうしたの?晶、顔が怖いよ?」 肩に置かれた手から逃れるように一歩下がる。 「いや……すまなかった……」 晶は戸惑うように目を伏せると、振り返らずに足早に出て行った。 ……もういっそうの事、私を滅茶苦茶にしてくれても良かったのに そうしたら嫌いになれるかもしれない。 そんな自分勝手な事を考えながら、喉の奥が締め付けられるように痛かった。 本当に求めてるのは私の方 潤うことの無い渇きを癒す為に、今夜も彼に焦がれて 私は私を抱くのだろう。
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涙の中にかすかな灯りがともったら ◆shCEdpbZWw 嗚咽が、噛み殺したような鳴き声が、うらぶれた雑居ビルの間に響き渡った。 吹き抜けるそよ風は、錆びついた鉄の匂いを帯びており、空虚な雰囲気に拍車をかける。 そんな錆びついた非常階段には三つの人影が並んでいた。 二人の女に見下ろされるような格好で、二頭身の黒服男――クラウドさんがむせび泣いている。 「……くっ……うぅっ……」 涙はこぼすまいと努めるも、そんな理性を上回るほどにクラウドさんの心中は無念さに支配されていた。 それをオロオロと見つめるばかりの日本鬼子に、少しばかりの苛立ち交じりに見つめるのは鬼女だ。 三人が出会ってものの数十分。 その間に転機となるべき定時カキコが行われた。 進入禁止となるエリアの発表に加え、行われたのがここ六時間での死者の発表だった。 既にその目の前でMSKKの死を見届けたクラウドさんが、最もその生命を案じていた男。 レベル男の名を、居並ぶ死者の中に見つけたその瞬間、クラウドさんは膝からガクッと崩れ落ちた。 そのまま鉄サビなど意に介することもなく突っ伏して、声を殺して泣き続けた。 ほんの僅かの間とはいえ、生死を共にした男の死。 それはクラウドさんに言いようのない悲しみと、自信に対する慙愧の念を同時にぶつけてきた。 「例え悪い結果だとしても気を落とさないこと」、これは先刻鬼女が発した言葉だ。 それはクラウドさんとて重々承知はしている……しているが、事実として自分が護れなかったことはそんな言葉も吹き飛ばしてしまった。 「あ、あの……クラウ……」 見るに見かねた鬼子が言葉を絞り出そうとしたその時だった。 「いつまでクヨクヨしてんのよっ!!」 怒号を叩きつけながら、鬼女が首根っこを掴むようにしてクラウドさんを引き起こす。 クラウドさんのその小さな体に合わせるように、片膝を突いて鬼女が真っ直ぐクラウドさんを見据えた。 対するクラウドさんは、涙を浮かべながらも決してその視線を外そうとはしなかった。 「私言ったわよね!? 殺されちゃった時はもうどうしようもないって! 卑屈になるのは間違いだって!! 悪いのは全部……全部殺した人なんだって!!!」 一つ言葉を並べるごとに、鬼女はその語調を強めていく。 決してそれはクラウドさんにだけ叩きつけられたものではない。 この忌むべき殺し合いに乗った連中に向けてぶつけられたようなものだった。 それは目の前のクラウドさんも、そして傍らの鬼子も分かっていた……だからこそ、二人とも言葉を挟むことは出来なかった。 「アンタは……アンタはどうせこう思ってるんでしょ……! 『ボクが護れなかったから、あの人は殺されちゃったんだ』、って……!」 クラウドさんがコクリと小さく頷く。 事実、鬼女の言葉は図星であったからだ。 「正義の味方気取ってるけど、所詮一人だけの力でやれることなんて限られてるのよ! アンタがどれだけ力を持っていたとしても、一人だけで全員を護れるだなんてのは思い上がりもいいとこよ!」 「そんなの……そんなの分かってるよ!」 ついにクラウドさんもせき止めていた感情を爆発させるかのように口を開いた。 「だけど、自分の力で出来るだけのことをやろうと思うことの何が悪いっていうの!? ボクは、ボクの力で出来るだけの人を護りたかった……それが出来なかった自分を責めることぐらい……」 「それが現実だって言うのよ!」 「現実……?」 鬼女も一歩も引かない。 ここでクラウドさんの精神が崩壊するようでは、戦闘能力に乏しい自分たちの危機をも意味するからだ。 (冗談じゃないわよ……! 荒療治かもしれないけど、この子にはシャンとしてもらわないと困るのよ……!) もし、自分の言葉に打ちのめされてしまうようならば、それまでの人間だった……鬼女はそう割り切ろうとしていた。 「そう、アンタ一人じゃ、全員を護りきれっこない……それが現実よ…… そして、それをアンタは受け入れなきゃいけないのよ!」 「だからって……! それを認めちゃったら、ボクがボクである存在意義が……!」 「人の話は最後まで聞きなさいよ!!」 クラウドさんの言葉を遮って、鬼女がもう一度ジッと見つめた。 まるで吸い込まれそうな瞳に、思わずクラウドさんも言葉を詰まらせた。 「どうして一人でなんでもかんでも抱え込もうとするのよ! そんなに私や鬼子ちゃんが信用できないの!?」 「だ、だって……」 「そりゃ、私たちはアンタみたいにあの猫妖怪を正面から撃退できるだけの力は無いわよ…… でも、それが出来るアンタだって、結局殺しまくってるクズたちの前じゃ私たちと五十歩百歩よ! 何も出来ていないってことにかけては、アンタと私たちに大した違いは無いわよ!」 「そんな……」 自分のアイデンティティを真っ向から否定されたクラウドさんは、もう心が折れそうになっていた。 ただでさえ痛感していた自分の無力さを、ここまで容赦なく突きつけられることなど、今までに経験していなかったのだ。 レベル男を喪った悔しさから流した涙と、別の種類の涙がうっすらとその瞳に浮かび始めた。 「……だからさ」 それを押し留めたのは、先ほどまで忌憚ない言葉を浴びせていた鬼女だった。 「一人じゃどうにもならないんだったら……みんなでなんとかするしかないでしょ!?」 「みんな……で?」 「そうよ……"みんなで"、よ」 自分が皆を護るという意識の強いクラウドさんからすれば、皆で手を取り合って立ち向かうという発想はすっぽりと抜け落ちていた。 浮かびかけた涙もすぅっと引いて、キョトンとした目で鬼女を見据えた。 一方で、鬼女からすればそれこそが当然の思考であった。 所詮は一介の市民に過ぎない鬼女は、それ単体の力だけを見れば大したことは無い。 だが、時として皆を戦慄させる"鬼女ネットワーク"を駆使し、彼女たちなりに巨悪へと日々立ち向かっているのだ。 時にそれが行き過ぎになるきらいこそあるものの、一人一人ではとても出来ないことを皆で手を取り合えば出来ることを鬼女は誰よりも知っている。 「……いい? 誰かに頼るなんてことは別に恥ずかしいことじゃないのよ? 人には誰にだって得手不得手ってものがあるんだから……自分一人でなんでも出来るなんてのはただの思い上がりよ」 「思い上がり……か」 「誰かを支えて、そして誰かに支えられて生きている……それが社会の理ってもんなのよ。 猫野郎みたいな殺し合いに乗ったクズはそんな簡単な事さえ忘れちゃってる奴なの。 そんなクズに鉄槌を下すならね……そんな社会の道理ってもんを叩きつけてやりゃいいのよ!」 クラウドさんにとって、このバトルロワイアルは今までの自分というものを粉々に粉砕するだけのイベントだった。 自分は誰かを護れるほどじゃないという現実を突き付けられ、それに思い悩んだりもした。 だが、ここにきて新たな考えを示してくれるようなそんな人物との邂逅を果たすことが出来た。 それは、今までなら単に護る対象でしかなかったような、そんな人物。 「ボクにも……出来るのかな?」 「アンタ一人じゃ無理よ……だからこう考えなさい」 そこまで言った鬼女が、初めてその口元にうっすらと微笑を浮かべた。 「"みんなで"やれば、何でも出来るって」 すると、鬼女の勢いに乗せられたかのように、今度はこれまで沈黙を守っていた鬼子が一歩前に進み出た。 「クラウドさん……もう忘れちゃったかもしれませんがもう一度言わせてくださいね」 そして自分の手をそっとクラウドさんの手と重ねた。 「私も協力出来ることがあれば協力します……だから、一緒に頑張りましょう……ね?」 そう言って重ねた手をギュッと握りしめた。 クラウドさんは思わず赤面すると同時に、コクリと頷くことしか出来なかった。 そんな二人の様子を見て、やれやれと言わんばかりに鬼女は小さくため息をついた。 「ありがとね、鬼子ちゃん……途中で止められたらどうしよう、って思ってたわよ」 「私も鬼女さんの文字通り鬼気迫る態度にはビックリしちゃいましたけど……」 すると、鬼子は鬼女に顔を向けて柔和な笑顔を見せた。 「別に鬼女さんはクラウドさんのことをただ単に責めてたわけじゃないってことは……なんとなく分かりましたから」 「……へぇ」 思わず鬼女が感心したような表情を見せる。 「鬼女さんと会ってからまだそんなに経ってませんけど……そんなことする人じゃないってことはなんとなく分かります。 人の心に棲む鬼と対峙してきた私には、それがなんとなく分かるんです」 「さっきは、鬼気迫るって言ってたじゃない」 「人は時に、心を鬼にしてでも事を為さねばなりませんから……それが今だった、というだけのことですよ」 「鬼子ちゃんには敵わないや」 そう言って二人は思わず笑い合った。 つられるようにして、クラウドさんもまた涙の跡の残る顔にうっすらと笑顔を浮かべたのだった。 未だに涙で滲むその瞳に、新しい光が微かに灯った、そんな瞬間だった。 * * * 「……それにしても本当にふざけてるわね」 PDAを手に鬼女が吐き捨てた。 画面には定時カキコの情報が映し出されている。 この六時間で脱落……即ち命を落とした参加者十五人の名前が煌々と映し出されている。 だが、その名前のどれもが凡そ人の名前とは思えないものばかりだったのだから。 「ゆうすけ、ってのはまだギリギリ分かるわよ……でも他の連中はどれもこれもそうとは思えないじゃない」 「……ということは、鬼女さんみたいに自分の名前を忘れさせられてるということですか?」 「その可能性はあるわね……」 そこまで思考を巡らせ、鬼女はチラリとクラウドさんへと視線を向けた。 クラウドさんは鬼子に抱きかかえられるようにして、鬼女のPDAを覗き込んでいた。 時々鬼子が顔をほころばせながら「……もふもふ」と呟いては、それを「やめなよ」と窘める様子が見られた。 段々鬼女としても止めるのが面倒になって来たので、もうそれをそのままにしてある。 だが、よくよく考えてみれば、二足歩行とはいえこんな大きさで動き回って人間と意思疎通をする動物を鬼女は見たことがない。 それはクラウドさんだけじゃなく、鬼子に関してもそうであったのだがひとまずそのことは思考の片隅に留めておくことにした。 鬼女がここまで出会ってきたのは鬼子にモララーというクズ猫(名前はPDAで把握した)、そしてこのクラウドさんの三人。 その全員が自分のような人間――ホモ・サピエンスとはまるで姿形の異なる生き物なのだ。 しかし、鬼女は見ている。 あのひろゆきがこのバトル・ロワイヤルの開幕を高らかに告げた会場には自分以外にももっと多くの人間がいたはずだと。 そんな人間と、未知なる生物をごった煮にして殺し合わせるのはどういうことだろう……鬼女はそう考えていた。 「……ねぇ」 「何?」 たまらず鬼女はクラウドさんに問いかけた。 「さっきあなたが言ってたモノウルッテレ……なんだっけ、まぁいいわ。 それってここに載ってるレベル男、って人の事でいいのかしら?」 「多分……そうだと思うよ」 レベル男はMSKKと同じようにモララーの手にかかっていたことが読み取れた。 あの時自分が相手を無力化しておけば、とクラウドさんはまた自分を責めそうになるのをグッとこらえた。 「その人は……その人間だったの? 私みたいな」 「……え? そうだったけど」 「じゃあ、最初に殺されちゃった、っていうMSKKって人は……」 「う~ん……身長はお姉さんの半分くらいかな。お饅頭に胴体と手足が付いて歩いてるようなそんな感じの人だったよ」 「何よそれ……」 思わず鬼女は呆れ顔に変わる。 目の前の鬼子が「お饅頭……」と目を輝かせるその暢気さもまた呆れを加速させた。 何はともあれ、この殺し合いに招かれた者たちの姿形はまるで統一感のないものであることを鬼女は痛感したのだった。 「……なんにせよ、あのクズ猫みたいなのが他にもいるわけだからね…… たとえ相手が人間に見えなくたって、注意するに越したことは無いわね」 「そうですね、どうやらクラウドさんのおっしゃってたお二人以外にも、あのモララーという猫は別に一人手にかけたようですし」 クラウドさんを弄る手を止めずに、それでいて真剣な表情で鬼子も鬼女に続いて発言した。 定時カキコではここまでの殺害者も公開されていた。 十五人の命を奪った参加者の数はしめて八人。 鬼女たちからすれば、それは当面注意しなければならない者たちの名前でもある。 「でも、裏を返せばこの八人さえなんとかしちゃえば当分は安心かしらね」 「……そうだといいんだけどなぁ」 「どういうことよ」 思わずポツリと呟くクラウドさんの言葉に鬼女がすかさず反応する。 「だって、あの猫みたいに自分から仕掛けてくるようなのばかりとは限らないじゃない。 もしかしたら、ある程度人数が減るまでは力を温存するために殺し合いに反対するフリをしている人だって……」 「待ちなさいよ、もしかして私たちがそうなんじゃないか、って言いたいの?」 「いや、二人がそういう人じゃないだろう、ってのは分かるけど……」 「……でも」 鬼女が噛みつくところを割って入ったのは鬼子の言葉だった。 「クラウドさんの言うことも分かるんです…… 心に巣食う鬼を巧みに言葉や態度で包み隠しながら、その牙を研いでいるような人がこの世には確かにいるのです。 ましてや、今は状況が状況です……そんな人がいるかもしれないと心に留めておくだけでも危険はかなり回避できるのではないでしょうか」 「鬼子ちゃんの言うことも一理あるんだろうけどさ……そんなの注意しようがないじゃない」 「そのあたりは私にお任せくだされば」 「……鬼子ちゃんなら、そんな奴を見破れるってこと?」 「……たぶん」 縋るにはずいぶんとか細すぎる蜘蛛の糸を前にし、鬼女は再びため息をつく。 それでも、ここでいつまでも立ち止まっているわけにはいかなかった。 立ち上がって、尻のあたりを軽く叩きながら、二人を鼓舞するように鬼女は言う。 「……とにかく私たちがあの猫野郎のようなクズに立ち向かうにはもっと仲間が必要よ。 きっと三人でもまだ手に余ると思うもの」 「では、誰と接触するかは私にお任せできますか?」 「そうね……そこまで言うなら鬼子ちゃんに任せてもいいかもね。 そこから相手の本音を探るのは私の役目かしら」 クラウドさんとの接触を決めたのも(半ば可愛さに目が眩んだとはいえ)鬼子の意思によるものが大きかったということもある。 それ故に、結局は鬼女も鬼子の進言を容れることとなった。 その相手の真意を見極めるのは、物怖じせずに言葉をやり取りできる鬼女自身が手を挙げた。 「それじゃあ、ボクは何か危ないことがあったら真っ先に立ち向かう役目、かな?」 「……でも、捨て石になろうだなんて考えないでちょうだいよ? 死んじゃったらどうにもならないの、最悪の場合は逃げの一手を選んだって誰も責めやしないわよ」 「……分かってるよ」 そして、結局護衛役には一番腕の立つクラウドさんがなし崩し的に収まることとなった。 護ることに強いこだわりを持つクラウドさんに、鬼女は一抹の不安を感じてはいた。 だが、それ以外の役目をこれといって思いつかなかったばかりに、これも受け容れざるを得なかった。 「とにかく、モララー以外の七人のクズの情報を集めるためにも、人を選んでどんどん接触しないとね」 「そうですね……きっと私たち以外にも同じように集団で行動を共にする人もいるはずです」 「そんな人たちに会えたらいいのかな」 思い思いの考えを口にしながら、三人が短くも濃密な時間を過ごした雑居ビルを出たその時だった。 ――見るも無残な左手をした、直垂に袴姿、烏帽子を被った男が倒れているのを見つけたのは。 * * * ズルズルと、足を引きずるようにして一条三位は夜明けの街中を彷徨い歩いていた。 彼からすれば、見るもの全てが新鮮なこの街を楽しみながらも、ただ無為にふらついているわけではなかった。 「……ひとまずはあの高い塔のようなものを目指すとするかの」 視線の先にあったのは、周囲のビル群より一際存在感を放っていた建物――近鉄百貨店であった。 彼の住まう都では決して存在し得なかったほどの高さで聳え立つ建物に、一条三位はとりわけ心魅かれていた。 「あれだけ大きい建物ならば……籠城できる場所などごまんとあるはずでおじゃる」 実際、その内部は幾度かの抗争により滅茶苦茶になっていることを、一条三位が知る由もない。 ただただ、まるで火に吸い寄せられる夏の虫の如く、一心不乱に一条三位は近鉄百貨店を目指した。 ……だが、レベル男とモッピーとの戦いで一条三位が受けたダメージは甚大なものであった。 とりわけ、イオナズンによるダメージは急所こそ外れていたとはいえ、本来ならば行動不能に陥ってもおかしくないものだ。 それでも、勝利への意志……即ち生還しzipの桃源郷を創るという強い意志と、見ず知らずの街並みに対する強い憧憬。 その強い精神力で今の一条三位はどうにか体を動かすことが出来るという状態だった。 必然的にその歩みはのっそりとした重苦しいものへとなっていく。 愛用の日本刀を杖代わりにしてゆっくり、ゆっくりとその歩を一条三位は進める。 ゲームキューブを切りつけ、モッピーを突き刺した日本刀は確実にその切れ味を失っていた。 さらに、イオナズンの爆破の衝撃で、左腰に挿していた鞘はその用を成さぬほどにボロボロになってしまっていた。 その結果、抜身の刀を知らずとはいえアスファルトに突き立てながら歩くものだから、刃こぼれはさらに加速する。 目指す近鉄百貨店が徐々にその姿を大きくする頃にはすっかり日本刀はなまくらと化してしまった。 しかし、一条三位はそのことに気付かない。 気付かない、といえばもう一つ。 一条三位は時刻が六時を過ぎたにもかかわらず、未だに定時カキコを見ていなかった。 zip蒐集を生業とする彼がPDAの扱いを知らぬというわけはない。 ただ単純に、時間も忘れて近鉄百貨店を目指していたばかりに、大事な情報が流れているのにも気づいていなかった。 これが、後からでも見返すことのできる"定時カキコ"というスタイルであることが一条三位にとっては幸いしてはいる。 が、自らの所業が晒されているということには、今の一条三位は完全に無自覚であった。 「ま、まだでおじゃるか……?」 当の一条三位は、いつまで足を動かしても近鉄百貨店に辿りつけないことに苛立ちを感じつつあった。 確かに見る景色に心を奪われたりすることはあったものの、寄り道の出来るような身体ではない。 一直線に近鉄百貨店を目指していたはずだが、一向に目的地に近づいているような感覚が無かった。 それはつまり、本人の想像を超えて体力が失われていることの証左でもあるのだが。 「まったく……麿が何故に歩かねばならぬでおじゃるか…… 普段ならば従者に牛車でも引かせて雅に動くところで……」 少しずつ愚痴も漏れ始めたその時だった。 「……でクヨクヨしてんのよっ!!」 「!?」 ビル街に響き渡る女の怒声に、思わず一条三位は辺りを見回した。 声の発信源は遠くない……むしろすぐ近くであるように思えた。 「……むふふ、場も弁えずに大声を張り上げる間抜けがおるようじゃな…… ちょうどよい、この刀の錆にしてくれようか……それとも先程手にしたあの南蛮風の槍で……」 屍を築き続けることが、zipの桃源郷を創る最短ルートと信じて疑わない一条三位は、思わぬ獲物の出現に顔を醜く歪ませた。 ひとまずは声のする方へそろり、そろりと忍び寄ろうとして…… そこで体力の限界が訪れた。 裏路地にその体を滑り込ませたその時に、何でもない段差に一条三位が躓く。 「うおっ!?」 膝から崩れ落ちるように地面を舐めた一条三位は、すぐさま体を起こそうとする。 ……が、身体に力が入らない。 「ど……どういうことで……おじゃるか……?」 左手の一部を吹き飛ばされただけではない。 イオナズンの爆発による衝撃は身体全体にもダメージを与えていた。 そんな身体で、アスファルトを歩くにはお世辞にも適したとは言えない靴で数時間も歩き続けたのだ。 最早、精神力で肉体をカバーするには足りないほどに、一条三位は消耗しきってしまっていた。 「こ……こんなところで……!」 最後の気力を振り絞って数m這いずるが、それが精一杯だった。 目標とする雑居ビルを目の前にしたところで……一度一条三位はその意識を手放したのだった。 * * * 「ちょ、ちょっとどういうこと!?」 「だ、大丈夫ですか!?」 変わり果てた姿で倒れる男を目の前にし、思わず鬼女と鬼子が驚きの声を上げる。 鬼子に至ってはすぐさま駆け寄って助け起こそうとしたその時だった。 「……ちょっと待って!」 二人に出会ってから、一番大きな声を張り上げて制したのはクラウドさんだった。 地に伏せる一条三位に駆け寄っていた鬼子もピタリとその足を止めて振り返った。 勿論、鬼女も同様に傍らのクラウドさんを見下ろすような格好で視線を向ける。 「待って、って一体なんのつもりよ……」 「そうですよ、早く手当をすればまだなんとかなるかも……」 鬼子が焦りの色を濃くする。 先刻、この雑居ビルに入る時にこの男は倒れていなかった。 とすれば、ここ数十分の間にこの男はここに現れてそして倒れたのだということは容易に推測できた。 つまり、今ならまだ手を尽くせば助かるかもしれない、そう鬼子は考えていた。 「よく見てよ……その人が持ってる刀」 クラウドさんが指さす先には、一条三位が杖代わりに握っていた日本刀があった。 すっかりモッピーの血は乾いており、まるで赤錆のように刀身にまとわりついている。 それを見て鬼女は思わず目を丸くし、鬼子は小さくひっ、と悲鳴を上げた。 「な、なによ……じゃあこいつも人殺しのクズってこと……?」 「分からないよ……? モララーって猫妖怪みたいな人と会って、交戦せざるを得なくなったけど大ダメージを追って逃げてきたのかもしれないし」 「で、ですがこのまま放っておくわけには……」 思わずオロオロとする鬼子に対し、鬼女は意を決したかのようによし、と呟く。 「それじゃあ、そいつのPDAを見させてもらいましょ。 確か、本人の名前が出るはずよね……それでそいつの名前があの八人の中にあればクロ、ってことじゃない」 「それはそうですが……もしクロだとしたらその時はどうするんですか……?」 「決まってるじゃない、その時は……」 鬼女が口を開こうとしたその時だった。 『ひろゆき討伐PT募集Lv70以上@5まず後衛優先、とるあえず近鉄百貨店集合、詳細きぼうhさ、参加希望者はテルしてくあさい』 「「「!?」」」 突如として響き渡る男の声に、三人は思わず辺りをキョロキョロと見回す。 気絶した一条三位はそれでもなお、目を覚ます気配さえなかった。 「ちょ、ちょっと何!?」 「ぼ、ボクに聞かれても……」 「な、何か拡声器のようなものでも使っているんでしょうか?」 三人の狼狽えなど知る由もなく、声の主はさらに三度同じ言葉を発した。 合計で四度その声を聞けば、さすがに発信源はある程度特定することが出来た。 雑居ビルからほど近いところに聳え立つ近鉄百貨店……その屋上だ。 「な、何を言ってんだか半分くらいよく分からなかったけど……」 屋上の声の主の独特の言語センスに加え、やれレベルだの後衛だのという言葉を並べられては鬼女には成す術もない。 それはまた鬼子も同じ事であった。 「と、とりあえず『ひろゆき討伐』とか言ってたよね……?」 「はい……ということはこの人は味方、でしょうか?」 クラウドさんと鬼子が顔を見合わせながら呟くが、鬼女はそれを一蹴した。 「バッカじゃない!? あんなの罠に決まってるじゃない、罠よ!」 「わ、罠……ですか?」 「そうよ! あんなことしたら確かに人は集まってくるかもしれないわよ…… でも、それで集まってくるのは私たちみたいにひろゆきを何とかしようって人たちだけとは限らないのよ!? モララーみたいなハイエナが獲物が集まってくるところを狙ってくるかもしれないのよ!?」 「それは分かりますが……」 思わず表情を曇らせる鬼子などお構いなしに、鬼女はさらに言葉を並べる。 わざわざ裏路地を選んでまで慎重な仲間を集めようとしただけあって、鬼女は警戒心を緩めない。 「仮にアレが言ってるひろゆき討伐が本当の事だとしてもよ……? 私はそんな後先考えられないバカと行動するなんて真っ平御免よ!」 「う~ん……何だかあの声の人に、ボクと似たような匂いを感じるんだけどなぁ……」 「だとしたらなおのことよ……」 クラウドさんの嗅覚までも一顧だにせずに、鬼女はいそいそと荷物をまとめ始めた。 「ホラ、二人とも急いで! さっさとこんな危ないとこ離れるわよ!」 「え……それじゃああの人はどうなっちゃうの?」 「だから言ってるでしょ! なんでもかんでも護れる、ってわけじゃないのよ! 自分でバカやってる奴なんて自己責任よ! そんな奴護るくらいなら、もっと別のまともな人護るのに力使いなさい!!」 「あ、あの鬼女さん……」 「何よっ!?」 焦りからついつい鬼女は語気を荒げてしまう。 「この人はどうしましょうか……」 鬼子の指さす先には、倒れたまま目覚める様子のない男がいて、思わず鬼女も言葉を詰まらせた。 そもそも、まだ生きているかどうかさえ確認出来ていないその男は、殺人の禁忌を犯したかもしれないわけで、鬼女にとってはお荷物でしかない。 だが、目の前で倒れている男をそのまま捨ておくことは流石の鬼女とて出来なかった。 もし何かあったとしても、相手は傷だらけだし、こちらには腕の立つクラウドさんがいるということも鬼女の判断を変えさせた。 「……仕方ないわね、そいつは私とクラウドさんが交代で担いでいくわよ。 鬼子ちゃんは、そいつの荷物を持ってて。もしコイツが人殺しのクズだとしても、こんなボロボロで武器も奪われたら何も出来ないでしょ」 「分かりました」 「あなたも、それでいいわね?」 「分かったよ」 まず鬼子が、続いてクラウドさんが小さく頷く。 そこからの行動は迅速だった。 鬼子が、一条三位の傍らに転がったデイパックを拾い上げ、周りに零れた基本支給品をかき集めた。 鬼女とクラウドさんは倒れた一条三位がまだ生きていることを確認すると、二人で協力して鬼女の背中へと担ぎ上げた。 「準備はいいわね? 一刻も早くここから離れるわよ。 もし途中でこっちに向かってくるような善良な参加者がいれば、なんとかして止めるんだからね」 「うん」 「分かりました」 互いに頷きあって、三人は傷だらけの男を抱えて足早に雑居ビルを後にした。 その男の正体が白日の下に晒された時、果たして三人はどういった道を選ぶのだろうか。 【B-4・雑居ビル周辺/1日目・朝】 【鬼女@既婚女性】 [状態] 健康、疲労(中) [装備] なし [道具] 基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、ランダム支給品0~2、閃光手榴弾@現実×3 [思考・状況] 基本 殺し合いを打破する 1 鬼子とクラウドさんを信頼、協力する。 2 クラウドさんのやたら責任を抱え込む性格をなんとかしたい 3 殺し合い打倒派の協力者を集める(バカは願い下げ) 4 殺し合いに乗ったクズに会ったらその時は…… 5 屋上の男から一刻も早く離れる ※自分の本名がわからないため、仮名として『鬼女(おにめ)』と名乗ることにしました 【日本鬼子@創作発表】 [状態] 健康、疲労(中) [装備] グラットンソード@FF11 [道具] 基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、ミキプルーンの苗木@ミキプルーンコピペ、一条三位のデイパック [思考・状況] 基本 殺し合いを打破する 1 鬼女さん、クラウドさんと協力する 2 クラウドさん可愛い 3 倒れていた男(一条三位)が心配 【クラウドさん@ゲームハード】 [状態] 健康、疲労(小)、悲しみ [装備] バールのような物@現実 [道具] 基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、エルメスのティーカップ@電車男、大盛りねぎだくギョク@吉野家コピペ [思考・状況] 基本 みんなと協力して、殺し合いから脱出する 1 鬼女と鬼子と行動。助け合いながら二人を護る 2 誰にも死んで欲しくない 3 モララーと男(一条三位)を警戒 4 屋上の男が気になる 【一条三位@AA】 [状態] 気絶、全身にダメージ(大)、左腕機能停止、ススだらけ [装備] なし [道具] なし [思考・状況] 基本 優勝して、全てのzipが手に入る桃源郷を創る 1 ある程度回復するまでどこかに身を隠す 2 見た事のないこの町に興味 3 やっぱりzipが欲しい 【備考】 ※イオナズンを習得しました ※一条三位の持ち物(日本刀@現実、基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=01】)、グングニル@FLASH「グングニル」、きゅうり×10@なんJ、イオナズンの巻物@FLASH「イオナズン」 、ライター@現実、不明支給品×0~2)は日本鬼子が回収しました。 中身の分配に関しては次の書き手の方にお任せします。 ※一条三位がモッピーとレベル男のPDAを回収したかどうかも次の書き手の方にお任せします。 ※一条三位の持っていた日本刀@現実は鞘がイオナズンで破壊され、刀身もボロボロのなまくらになりました。 ※鬼女、日本鬼子、クラウドさんはブロントさんの呼びかけを聞きました。 ※一条三位はまだ定時カキコを見ていません。 No.78 存在があまりに大き過ぎた 時系列順 No.80 絶望ダディ/壊れた救世主 No.78 存在があまりに大き過ぎた 投下順 No.80 絶望ダディ/壊れた救世主 No.38 Bump of Belgianeso 一条三位 No. [[]] No.63 良識を持って行動してきた結果www クラウドさん No. [[]] No.63 良識を持って行動してきた結果www 日本鬼子 No. [[]] No.63 良識を持って行動してきた結果www 鬼女 No. [[]]
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故郷に帰るまでの交通費はパイが援助してくれることで解決した。 アイリーンとしては日雇いのバイトでもして交通費くらいは自分でなんとかしたかったのだが、 一刻も早くアイリーンを田舎に帰らせたいパイによって反対された。 お金は田舎に帰ったらすぐ送ると言ったのだが、 パイはアイリーンが大人になって自分で稼ぐようになってからでいいと断った。 行きは貨物列車に荷物同然の扱いで来たのだが、帰りは普通の汽車に乗ることが出来た。 しかし中国の人口は多いので、車内はぎゅうぎゅうで乗り心地のよいものとは言えなかったのだが。 故郷に戻ったアイリーンはまず初めに祖父に思い切り頬をひっぱたかれた。 祖父は彼女の姿を見つけると黙ってかけより第一声を発する前に彼女をひっぱたいた。 アイリーンは涙目になりながらも「ごめんなさい」と謝ると、 祖父は、「いいから早く身体の汚れを落としてこい」と言って家へ戻った。 何も聞かれなくてほっとしたような、それでも祖父には全てお見通しなのか、不安な気分だった。 アイリーンは、村の川の麓に流れる川まで行った。 自宅の風呂を沸かして入っても良かったのだが、何となく自然の水を浴びたい気分だった。 そこは、娘たち専用の水浴び場で、早朝の今人はおらず鳥の声しか聴こえないほどの静けさだった。 パサ、と服を脱ぐと、足先を川につける。 ひんやりとした冷気が足先から頭の先までじんわりと伝わる。 「冷たい…」 だけどその冷たさは心地よく、彼女の気持ちをほっとさせる。 徐々に肩まで水に身体を沈める。 「気持ちいーい」 アイリーンはじゃぶじゃぶと頭から水を被ると、誰もいないのをいいことに、スイスイと辺りを泳いだ。 ひんやりとした水が身体を撫でるたび、身体が清められるような気分になる。 パイと一緒に入ったお風呂もいいが、自分にはここが一番合っている。 アイリーンは仰向けに川の水にプカプカと身体を浮かせた。 自然の音に耳を傾ける。 そして、都会であったことを思い出していた。 危険な目にもあったが、パイとの出会いは彼女にとって誇らしい出来事だった。 村の少女たちより自分が一歩大人になったように感じる。 パイの演舞― アイリーンは立ち上がり、パイの演舞を思いだし、踊ってみる。 あのときのパイの動きはまるで体重を感じさせなかった。 くるくると回ろうとすると、水中の小石に足をとられ、バランスを崩して倒れた。 静寂の中にバシャンという音がこだまする。 「やっぱ、見て真似できるほど簡単じゃないよねえ…」 アイリーンは、尻餅をついた体勢のまま考えこんだ。 売春宿で男に、ホテルでパイにされたことが頭を過る。 「あたしったら…」 アイリーンはその恥ずかしい考えを払拭しようと頭をぶんぶんと左右させる。 あの何とも言えない快楽を覚えてしまってから、あのときの感覚が何度も彼女の頭を過ることがあった。 その度に身体が火照るのを牽制してきた。 でも、どこかでまたあの時の快感を味わいたいと思っている自分がいる。 それほどに強い刺激だった。 「ちょっとだけならいいよね…?」 アイリーンは、恐る恐る自ら乳房に手をのばし、そっと揉んでみる。 「ん…んん…っ」 人に触られるのに比べれば劣るが、甘い刺激が走る。 指先が先端に触れるたび、下半身…“彼女自身”が疼くのが分かる。 「んぁッ…いい…ッ」 アイリーンは頭の中でパイのことを考えていた。 いや、勝手に考えてしまうのだ。 パイに出会ってからというもの、彼女の存在が常にアイリーンの心の中にあった。 頭の中でパイが自分を触っている妄想をする。 今、自分に触れているのはパイの細くて美しい指。 「パイ…さぁんッ」 気づいたら指が性器に伸びていた。 「はあんッ!いいよぉっ!!」 クリトリスに指が触れ、思わず大きな声を出してしまい、ふと我に帰る。 ここは野外なのだ。 あまり大胆なことをし過ぎると人に見られてしまうかもしれない。 しかし、今さら止められるわけがない。 若いアイリーンは欲求を抑えられるほど理性は発達していなかった。 それに、人に見られているかもしれないというソワソワした危機感は非常に彼女を興奮させた。 中指を膣に挿入する。 冷水で冷えた指の感覚がはりつめんばかりに敏感になっているそこには、強すぎる刺激になる。 「あ…あん…つめ…たい…っ」 中指をくの字型に折り曲げ押し付けるように壁を擦る。 「はぁん…いい…っ」 一本だけでは彼女は満足できず、二本目の指も挿入する。 指の動きにあわせて艶かしく腰をうねらせる。 両足を立て膝で水中に中腰で座る状態になる。 この位置だと流れる水が同時にクリトリスに触れるか触れないかの状態になり、 一人でも一度に二ヶ所の快感を得ることができる。 「あっ…あっ…いくぅっ!!いっちゃう!!」 膣が指をぎゅっと締め付け、彼女に絶頂が近いことを知らせる。 快感のあまりガクガクと膝が震え、アイリーンは前崩れに倒れこむ。 水中に顔がつかないように左腕で身体を支え、右手は挿入したままで抽送を続ける。 尻を突きだした格好になる。 まるで自分は盛りのついた犬ではないか。 「あんっ…あああーっ!!」 絶頂を迎えると、彼女はしばらく肩で息をする。 最後の声、かなり大きな声が出てしまった。 しかも矯声。 もしかしたら本当に誰かに聞かれたかもしれない。 立ち上がり、回りを見渡す。 とりあえず誰の姿も見えない。 家出娘が帰ってきたはいいが一人自慰に耽っていたなんて知られたら、恥ずかしくてまわりに顔向けできない。 何だか急に白けた気分になってきてしまった。 「帰ろ…」 アイリーンは服を纏うととぼとぼと家まで帰った。 途中、村の人とすれ違ったりもしたが、びっくりしたような顔をしただけで自分に話しかけて来る者はいなかった。 まさか見られたわけは無いだろうが、罪悪感が頭を覆う。 「ただいま…」 家に戻ると、祖父が難しそうな顔をして座っていた。 手には何やら手紙のようなものが握られている。 「おじいちゃん、何?」 「む…ああ、このわしに今さら武術の大会に出ろなどと戯けた手紙がきたのじゃ」 「大会?」 「ああ、馬鹿げておる。」 手紙には他の出場者の名前も書いてある。 中には明らかに外国人の名前もちらほらある。 そして、アイリーンのよく知る人物の名前も。 ―パイ・チェン― アイリーンは目を疑った。 本当にあのパイが? しかし…中国広しといえども武術を極める女性は多くはない。 しかもパイのあの功夫であればなんらおかしくはない。 アイリーンの頭にふつふつとある考えが浮かぶ。 もし、自分がこの大会に出ればパイにまた会えるかもしれない。 パイに認められるかもしれない。 ―あの人に近づきたい… 「おじいちゃん!私、その大会に出るよっ!おじいちゃんの代わりに!」 「!?馬鹿なことを…お前なんかじゃ相手にならん!」 「何年かかってもいいの!今すぐにとは言わない!私を大会に出させて…!」 祖父は肩を落とした。 言い出したら聞かない娘だ。 自分が止めたところでまた勝手に行ってしまうのは目に見えている。 「外へ出ろ。稽古をつけてやる。」 「本当に!?」 アイリーンは喜んで祖父のあとについて行った。 先ほどまでのモヤモヤした考えなどいつの間にか吹っ飛んでしまった。 そして、数年後― アイリーンは世界格闘トーナメントの舞台でパイと再会を果たすことになる。 おわり
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現行スレ ■●刃物ニュース速報&雑談スレ 07http //hobby10.2ch.net/test/read.cgi/knife/1189874747/ 刃物関連ニュース速報http //hobby10.2ch.net/test/read.cgi/knife/1117376851/
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自作刃物総合スレ内で出た質問とその答えを引用して記載しています。 コテハン(鳥あり、鳥なし)の人の答えは引用していません。 現在は現行スレ08の1-700番の内容を保管しています。 + 熱処理による歪み 326 名前:166[sage] 投稿日:2008/11/22(土) 15 07 23 ID 4padilQW 鍛造の話をしている中、申し訳ないのですが、 またストック・リムバームで今度はペティナイフを作ろうと思っています。 ブレードの厚みを1~1.5mmにする予定ですが、 熱処理を業者に依頼する場合は歪んだりしないでしょうか? 328 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/11/22(土) 20 20 26 ID A2Q2YxBC 326 どんな熱処理の達人が焼入れしても反りや歪みは出るよ。 だから調整しろを付けておくように。 329 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/11/22(土) 21 27 58 ID 76EK0p2I 反ったらタガネで修正汁 330 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/11/22(土) 22 35 04 ID S/GoGGjQ 326 歪は業者に委託しても出るときは出ます。 厚めに研いだ状態で熱処理に出し、歪を削り取る形で修正するぐらいしか 対応方法はありません。 (メーカーで作られている量産品は、ベベル未研削の板の状態で処理に出します。) 失敗が怖ければ三層鋼材を使うのも手です。 大抵の歪ならあとから叩き直せます。 + 熱処理後に叩く場合 331 名前:166[sage] 投稿日:2008/11/23(日) 15 20 30 ID 7O1zvZMf アドバイスありがとうございます。 勝手にまとめるとこんな感じでしょうか。 ・歪むものは歪む ・歪んでも気合いで直せる(叩く、削り直し等) ・形状、削り方等で歪んだりする まだまだ自信が付かないので、ペティナイフは自信が付いてからにします。 332 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/11/23(日) 19 23 00 ID IIx7U3L8 331 叩いていいのは三層鋼材やダマスカス(積層材)などの複合材だけです。 単一鋼材は叩くどころか、曲げて歪を直そうとするだけで折れる場合があります。 またZDPなどの粉末合金は、熱処理してない生材でも叩くと折れます。 + 木製のハンドル材に関して 347 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/12/21(日) 17 44 28 ID 5W3Kq7qM コンクリ釘ナイフ、せっかくだからハンドルをつけようかと思うんですが、 柄を中子状にして、木製のハンドルに差し込む場合、ハンドル材は生木のほうが 良いのでしょうか? 348 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/12/22(月) 19 25 57 ID r/PcINJU 347 ハンドル材は別になんでもかまいません。 差し込みのハンドル構造の場合、どうしても口の部分が弱くなるため 普通は口金で補強するかピンを2本以上打ちますが、コンクリ釘ナイフ のような小さな物ならエポキシを中に充填するだけで十分です。 オススメのやり方は、まず木炭をヤスリで削って炭粉をつくり(トナーなどでも可) エポキシと混ぜて黒い接着剤を作ります。 中子にそれを多めにつけてハンドルに差し込み、ブレード側にはみ出した余分な 接着剤を、シンナーやブレーキクリーナーなどを染み込ませた布で拭います。 そうすると差し込みの口の部分がそれなりに誤魔化せ、手間もかかりません。 ただ、この方法は白っぽい木材には合いません。 白木はウッドパテを併用してください。 349 名前:347[sage] 投稿日:2008/12/22(月) 20 47 11 ID IxAm9uq0 348 生木なら乾燥収縮して固定できるかと思ったんですが、 エポキシのほうが手軽で確実そうですね。 ホムセンでマホガニーの厚板が売ってたので、木炭エポキシでやってみようかな。 ありがとうございました。 + ボール盤を選ぶ時の注意 351 名前:名前なカッター(ノ∀`)[] 投稿日:2008/12/29(月) 20 04 14 ID kgsRmPsj はじめまして。質問させて下さい。 穴あけの為にボール盤を購入しようと思っている者です。 今のところ、リョービのTB-1131K か TB-2131 を考えています。 カタログスペックから フトコロ寸法 テーブル寸法 チャック能力 回転数が違うようですが、単に穴あけだけなら気にしないでも良いのでしょうか? 回転数はわかりますが、遅くても時間をかければ良いという事でしょうか? フトコロ寸法、テーブル寸法、チャック能力とは何の事かいまいちわかりません。 お手数ですがご教示頂けたら幸いです。 352 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/12/29(月) 20 45 00 ID rKxi2K34 フトコロ寸法・・・・チャックから支柱までの距離(不確か) テーブル寸法・・・・そのまま、テーブルの寸法 チャック能力・・・・使用できるドリルビット経の範囲 353 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/12/29(月) 20 46 39 ID rKxi2K34 因みに、回転数も変えられたほうがいいんだ。ホントは 354 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/12/30(火) 02 24 34 ID LDmTDKPM どの程度の加工をするか分からないけど、刃物作りにならどっちも大差ないような気がする。 超硬や1mmのドリルなんてまず使わないだろうから、そんなに高回転でなくてもいいかな。 長めの物でも横にすればフトコロも関係ない。 どっちのボール盤にも言えるけど、回転数の開きが個人的に気になる。あと価格差。 刃物以外にも何か加工するよって言うなら、大きめのボール盤の方がいいけど、使う場所は? 使う度に動かさないといけないようなら軽い方がいいかも。 あと、動作時の音とか聴けたらいいのだけど、それは難しいかな? カタログだけじゃ分からないことがいっぱいあるから注意してちょうだいな。 適当な事言ってたら誰かツッコミよろしく。 + ボール盤の回転数について 355 名前:名前なカッター(ノ∀`)[] 投稿日:2008/12/30(火) 06 01 32 ID AL64ByS0 ID rKxi2K34さま ID LDmTDKPMさま 早速のご教授ありがとうございます! 疑問が解けました。 小物加工ではバイス能力とかフトコロとテーブル寸法は無視して良いと分かりました。 ただ、他にも日曜大工で使うので大きい物を挟めるのが良いかなと思っていましたが、 2131だと重さが1.5倍にもなるので使うたびに庭に出して終わったら仕舞うというのが凄く面倒になりそうです。 価格を軸にするとCPは2131の方が圧倒的?に良いので、まだどちらにするか決めかねています。 すいませんまた質問なのですが、送り寸法が10mm違うみたいなのでして上下にドリルを動かせる?範囲が10mm違うと結構影響は出るものでしょうか? また、回転数の開きとはどのような事を指しているのですか? 356 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/12/30(火) 06 50 48 ID 0QfDF9T5 回転数が早い→仕事がサクサク進むけど、硬いワークや細いドリルはカンベンな。 回転数が遅い→仕事はちょっぴり遅いけど、硬いワークや細いドリルも何でも来い。 353氏じゃないけど、回転数は変えられるのが一番良いんだ。 357 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/12/30(火) 10 43 20 ID iftA+36S だが、回転数は変えられるのは何か無駄に高いけどな 358 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2008/12/30(火) 11 39 45 ID LDmTDKPM 2131の60Hzの方で言うと、回転数が540・880・1600・2610・3600で後半のほぼ1000間隔なのが ちょっとね。ドリルの径やワークの材質によって回転数変えたりするわけだけど、 この中間くらいが欲しいって時に困るのね。薄物の加工ならあまり気にする程でもなかったかも。 他の方が言われてる通り、無段階変速とか細かく変えれるものになるとやたら高くなるし、 大きさや重量も全然違ってくる。 送り寸法が10mm違うと結構変わるかもね。刃長50mmのドリルで厚さ90mmの物に穴を貫通させたい場合、 両面から加工するけど、送り50mmでは結構ぎりぎりだけど、60mmだと余裕が出来る。 両面から加工するから実質20mmくらいの差になるからね。チャックとワークの干渉も防げるし。 機械選びって難しいよね。後悔しないように時間かけて選んでくださいな。 ああ、フライスが欲しいなぁ・・・ + 黒皮を取る目安 441 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/01/21(水) 16 02 26 ID ceVr7bcr 鋼材にもよるとは思いますが、黒皮つきの鋼材を買った場合、 この黒皮を取るとなるとどのくらい厚みが変化するでしょうか。 444 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/01/21(水) 22 31 47 ID P1z4dRo9 441 黒皮は1mmは取った方がいい。 446 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/01/22(木) 21 27 27 ID mdIaTjuf 441 興味があったので、実際に研磨して計測してみました。 両面しっかり削っても-0.2ほどでした。 材料の酸化皮膜も脱炭層もそれほど厚いものでありませんが、 黒皮つきの鋼材というのははシャーで断裁した際の反りがそのまま 残っているものもあります。 (今、手もとに黒皮付きのATS-34の3.5mmがありますが、やはり反りがあり、断裁面もダレています。) 447 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/01/23(金) 07 57 10 ID Cqbv5AGU 安定した品質を望むなら1mm取る。 + 裏すきって何? 457 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/01/24(土) 23 26 43 ID HfuAR39i 片刃は焼き入れで曲がるよな 職人は当然修正できるんだろうけど、素人の俺は焼きが甘くなっちまう 裏好きなの? 460 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/01/25(日) 01 14 47 ID RmhrcejE 454 裏側をセンとかグラインダーで削ることを言う、と思う。 研ぎやすくなったり、 やわらかい物を切る場合、切ったものが裏すきした側に張り付きにくくなって切りやすくなる。 + 住民は、柄でどういう物を使っているか 507 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/01/31(土) 17 28 11 ID 5HfcHCUO みんな柄ってどうしてる? なんかいい材料身近にないかな 508 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/01/31(土) 18 31 49 ID bzDuYVHK ホームセンターでフローリング材を探してはいかが? マホガニーとか時々見かけますよ。 また色の淡い和材も、亜麻仁油やカシュー(合成漆)などで染めると 風合のあるものになります。 ケヤキとか模様が大きくオススメ。 509 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/01(日) 03 35 04 ID 4SIk2U3w 507 山歩け たまに鹿の死体がころがってる 見つけたら頭だけ持って帰って土に埋めて骨と角だけになるのを待つがよい 510 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/01(日) 09 05 39 ID WlIZYyFh 前に、デニム生地を重ねてレジンかなんかで固めたヤツの話があったけど、誰か試した人はいない? 歯科技工用のセラミック(?)ってのはどうだろう? 詳しい事は判らないけど、粘土みたいに成形出来て、俺の歯の一部になってるヤツ。 ある程度形を作ったら握って自分の手形を付け、固めて仕上げ整形。 自分の手にピッタリハンドルの出来上がり。 なんて、簡単にはいかないか・・・ 511 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/01(日) 12 06 24 ID kg6N9S6j 510 ttp //www.britishblades.com/forums/showthread.php?t=21836 セラミックって焼結させなくてもおkな粘土があるの? アルミナ系だとセラミックに金属ヤスリがかからないので、粘土?だと母材ごと削るしかないから結構難しいと思うが。 デュポンコーリアンを柄に使った包丁がナイマガに乗っていたのを見て、いいかも知れないと思ったが、 粉塵が体に悪そうだし、人力だと硬そうだったので考えを改めたんだぜ( A`) 切削油かけりゃ粉塵は大丈夫なもんなのかな。 512 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/01(日) 13 13 19 ID UhKCEHS0 511 非焼結のセラミックなんてのがあるらしいですねぇ、詳しくは知りませんが。 デュポンコーリアンではありませんが、人口大理石は使ったことありますよ。 加工性もよく、磨くと簡単にツヤがでます。 ただ、どうしても台所用品な雰囲気になりますねw 粉塵は防塵マスクとゴーグルで大抵の物はだいじょうぶですよ。 (ただしガラスエポキシ系のもの削るときは雨合羽着用の完全防備) 513 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/01(日) 13 50 05 ID UhKCEHS0 人口大理石を使用したナイフ、参考になれば・・ ttp //bbs.avi.jp/photo/79024/29789488 ttp //bbs.avi.jp/photo/79024/29789489 ハンドル材の入手方は、ホームセンターなどの銘材コーナー ヤフオクで材料名で検索 グーグルで「端材」で検索、など普段から色々みておくことが大切ですが、やはり重要になってくるのは人脈だったりします。 木材屋や内装屋、各種製造業の人たちと知り合いになったり、実際ナイフメイキングしてる人に聞いたり。 もちろんこのスレもいい情報源になりますよ。 514 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/01(日) 14 32 10 ID 2OB9x5CS 石系のハンドルは欠けるのが欠点。 実用品じゃなく、眺めてハアハアするナイフ向けだな。 515 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/01(日) 14 48 18 ID UhKCEHS0 石はしかたないですね、加工が大変な割りに欠ける時はボコっといく。 ただ、人口大理石はほとんど樹脂ですから結構粘りますよ。 磨くとプラっぽい質感に・・・鑑賞にはちょっと向かない 見かけはそんなに高級感ありませんが、耐久性はそこそこありそうです。 (切れ端をハンマーで叩いてみましたが脆いわけではないようです。) + 鋼材にロゴを入れる 520 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/02(月) 19 17 51 ID tygb2Gfn 作ったナイフに自分のロゴを入れられたらカッケーなと思い調べてみました。 ロゴを入れたいものにマスク(インレッタ)を張りエッチング液で腐食させる方法です。 インレッタ製作業者 http //hwbb.gyao.ne.jp/kuromaya-pc/ インレッタとエッチングで鉄道模型用の部品を作ってるHP http //homepage3.nifty.com/greendragon/skillmemo04_etching.html 自宅のプリンタでインレッタを作れるキットの販売 http //members.jcom.home.ne.jp/piqua-2/ + 硬度と靭性 561 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/27(金) 03 03 07 ID biEUUBh/ 釘ナイフを卒業して、鋼材を買ってみようと思うんだけど 硬度→高い=硬くて加工しにくい、低い=柔らかくて加工しやすい 靭性→高い=曲がりにくい、低い=曲がりやすい 硬度と靭性が高い→硬いけど欠ける 硬度と靭性が低い→欠けにくいけど曲がる こんなんであってる? 562 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/27(金) 03 09 09 ID fV6BbQ58 追加質問 針金のようにグニャグニャ思ったとおりに曲がるのと、 ピアノ腺のように曲げても折れないけど、元に戻るのでは、 どちらが靭性が高いのでしょう? この違いは靭性じゃなくて、硬度の違い? 563 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/27(金) 03 57 58 ID qyQdNkxM 硬度と靭性↑ 硬いから曲がらない。更に力を加えるとしなる。でも限界超えるとぽっきり折れる。イメージ カッターナイフ 硬度と靭性↓ 柔らかくて曲がる。折れないけど曲がったらそのまんま。イメージ クリップ 硬度↑靭性↓ 硬いから曲がらない。曲がったと思ったときには折れる。イメージ ヤスリ 硬度↓靭性↑ 柔らかいくて曲がる。でも元に戻る。イメージ 安全ピン + 鍛接剤について 526 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/03(火) 20 19 06 ID I4YnveS4 チェーンとかワイヤーでダマスカスっぽいもの 作られた方いませんか? どうしても鍛接がうまくいかないんです 528 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/03(火) 20 39 19 ID FtIHNXpk 526 鍛接剤は市販のものじゃなく、自分で作ったほうが楽。 ホウ酸・硼砂・木炭を鉄乳鉢でひたすら細かく練ってみるのが一番。 あとは、ひたすら力の限り叩く叩く叩くwムリだったら向う槌を誰かに頼んでみるとかw 531 名前:名前なカッター(ノ∀`)[sage] 投稿日:2009/02/03(火) 21 02 24 ID I4YnveS4 ありがとうございます 528鍛接剤は硼砂のみでやってました つくってみます 529比べてみたら自分の使ってみたワイヤー繊維がやたら細い・・・ チェーンでもやってみたんですがばらけてしまって 689 名前:名前な釘ナイフ(ノ∀`):[あぼーん] 投稿日:2009/04/28(火) 20 53 45 ID eYkf5XDH こんにちは、このスレには初投稿です。 最近ナイフ作りに挑戦しようかなと思っています。 そう思っていたらニコニコ動画で釘ナイフを作ってみたという動画がありました。 作り方も簡単そうで、私みたいな素人にはうってつけかなと思い、現在炉を作成しました。 しかし、五寸釘は手に入ったのですが、その動画で説明してある、「黄紙3号」 というものと、鍛接材が手に入りません(泣) 家の近所には鋼材屋さんもないし、ネット販売もいまいちわかりません。 どうかネット販売などで黄紙3号を取り扱っている会社のサイトをどなたか おしえてください!御願い致します。 690 名前:名前なカッター(ノ∀`)[age] 投稿日:2009/04/28(火) 22 13 53 ID vx9ljA30 鍛接剤は硼砂と砂鉄を一対一くらいで混ぜたもの 硼砂は薬局とかで売ってる